15分の散歩でもストレス緩和になる?森を歩く効果とスマホを見ない散歩のメリット

ストレス

気分転換やストレス対策として散歩を始めても、「15分くらい歩いただけで意味があるのだろうか」と感じることがあります。しかし、ストレス対策は長時間の運動をしなければ意味がないわけではありません。短時間でも体を動かし、普段の環境から離れることはセルフケアの一つになります。

特に、森や緑の多い場所を歩き、スマートフォンをほとんど見ずに過ごす方法は、軽い身体活動と自然環境での気分転換を同時に取り入れられるのが特徴です。実際、森林環境を15分間体験した研究で心理的なリラックス効果が示された例もあります。

「15分しか歩けなかった」と考えるより、「15分でも外へ出て、緑の中で体を動かした」と捉えてよいでしょう。ただし、散歩だけですべてのストレスが解消されるわけではありません。ここでは短時間の散歩とストレスの関係、森を歩くメリット、続け方について解説します。

15分の散歩でもストレス対策として意味はある

厚生労働省は、ストレスに対するセルフケアの一つとして体を動かすことを紹介しており、軽いランニングなどの有酸素運動だけでなく、近所の散歩や緑の多い公園で活動することにも触れています。無理をして疲れるほど行うのではなく、気分がすっきりする程度に取り組み、継続することが大切とされています。厚生労働省「体を動かす」[参照]

同ページでは1日20分が一つの目安として紹介されていますが、これは「20分未満では効果がない」という意味ではありません。厚生労働省の身体活動に関する情報でも、身体活動や運動はメンタルヘルスや生活の質の改善に役立つことが示されており、長期的には10分程度の歩行を複数回行うことでも健康上の効果が期待できるとされています。厚生労働省「身体活動・運動」[参照]

したがって15分という時間を「短すぎる」と切り捨てる必要はありません。疲れている日に15分歩き、「少し頭がすっきりした」「体の緊張が和らいだ」と感じられたなら、それ自体が有用な気分転換になっています。

森を15分歩くことにもリラックス効果が期待できる

森林や緑地で過ごすことについても研究されています。森林総合研究所が紹介している研究では、積雪のある森林環境と建物のある環境を大学生がそれぞれ15分間体験し、心理状態を比較しています。

その結果、森林環境では体験後にネガティブな気分状態の改善や回復感の向上がみられました。対象人数など研究上の限界はあるため「森を15分歩けば誰でも必ずストレスが消える」とまではいえませんが、15分程度の森林体験でも心理面に良い変化が生じる可能性を示す一例です。森林総合研究所「積雪時の森林浴にもリラックス効果はある」[参照]

また、森林総合研究所と筑波大学などによる別の研究では、森林散策や緑地散歩の頻度が高い人ほど、ストレス対処力を示す指標が高いという関連も報告されています。ただし、これは観察研究であり、森林散歩だけが直接の原因だと断定するものではありません。森林総合研究所「森林浴習慣は労働者のストレス対処力を高める可能性がある」[参照]

スマホをあまり見ずに歩くのも良い方法

散歩中にスマートフォンを見ないこと自体を「必ずストレスが減る方法」と断定することはできません。しかし、気分転換を目的にするなら、通知やSNSなどから一時的に離れて周囲へ意識を向ける時間を作ることには実用的なメリットがあります。

例えば15分の散歩でも、ずっとSNSやニュースを確認している場合と、木々や空、風、鳥の声などに意識を向けながら歩く場合では、過ごし方が大きく異なります。仕事や人間関係について考え続けてしまうときには、周囲の景色へ注意を向けることが気持ちを切り替えるきっかけになります。

ただし、スマホを持たない必要はありません。緊急連絡や地図、安全確保のために携帯したまま、必要なとき以外はポケットやバッグに入れておく程度で十分です。音楽を聴くほうがリラックスできる人なら、それも選択肢になります。

散歩の効果は「ストレスがゼロになったか」で判断しなくてよい

散歩から帰ってきても悩みが残っていると、「全然効果がなかった」と感じることがあります。しかし、ストレス対策は原因そのものを消すことと、心身の負担を一時的に下げることを分けて考える必要があります。

例えば仕事上の問題が原因なら、15分歩いても仕事上の問題そのものはなくなりません。それでも「イライラが10から7になった」「頭の中で同じことを考え続ける状態から少し離れられた」「帰宅後に落ち着いた」という変化があれば、セルフケアとして意味があります。

散歩の前後で自分の状態を簡単に比べるのもおすすめです。「緊張」「イライラ」「疲労感」などを0~10で評価すると、短い散歩でも自分に合っているか判断しやすくなります。

15分から始めて無理なく続けるほうが大切

ストレス解消のために毎日1時間歩かなければならない、と考える必要はありません。疲れているときに高い目標を設定すると、散歩そのものが義務になり、新しいストレスになることがあります。

例えば平日は15分、余裕がある休日だけ30分という方法でも構いません。「夕食後に近所を一周する」「帰宅途中に緑のある道を通る」など、生活の中へ組み込むと継続しやすくなります。

厚生労働省も、頑張りすぎて疲れてしまうのではなく、すっきりしたと感じる程度の運動を目標にし、一度にたくさん行うより継続することが大切としています。厚生労働省「こころと体のセルフケア」[参照]

散歩に休息や睡眠などを組み合わせてもよい

散歩はストレス対策の一つであり、唯一の方法ではありません。疲労が強い日は歩くより休むほうが適していることもあります。睡眠、入浴、音楽、趣味、人と話す時間など、自分に合う方法を組み合わせることが大切です。

例えば「仕事が終わったら森や公園を15分歩く→帰宅後はスマホから少し離れる→入浴して早めに寝る」という流れを作ると、散歩だけにストレス解消の役割を背負わせずに済みます。

体調が悪い日や睡眠不足がひどい日は、無理に運動する必要はありません。厚生労働省も、体調に合わせてセルフケアを選び、つらいときには無理をしないことを案内しています。厚生労働省「こころと体のセルフケア」[参照]

散歩してもつらさが続く場合は別の対策も考える

散歩で少し気分転換できる程度のストレスであれば、無理のない範囲で続ける方法があります。一方、散歩しても気分の落ち込みや強い不安がほとんど変わらず、日常生活への影響が続いている場合は、セルフケアだけで何とかしようとしないことも重要です。

厚生労働省は、眠れない状態が続く、心の不安定な状態が数週間消えない、何もする気になれない、すぐ疲れるといった状態では、一人で抱え込まず専門家へ相談することを勧めています。厚生労働省「ストレスは早めの対処が大切」[参照]

散歩は医療の代わりではありません。「散歩を続ければ治るはず」と無理をするのではなく、睡眠・食欲・仕事や学校への影響なども含めて状態を見ることが大切です。

まとめ:森を15分歩くだけでもストレス対策の一つになる

15分程度の散歩でも、ストレス対策として意味がないわけではありません。厚生労働省も散歩などの身体活動をセルフケアとして紹介しており、森林環境を15分間体験した研究でも心理的なリラックス効果が報告されています。

森や緑の多い場所を15分歩き、スマホを必要以上に見ずに過ごすという方法は、気軽に取り入れやすいストレス対策の一つです。20分、30分と無理に時間を延ばすより、自分が「少しすっきりした」と感じられる程度で続けることを優先してよいでしょう。

散歩だけで悩みそのものが消えなくても、緊張やイライラが少し和らいだり、考え事から離れる時間を作れたりすれば十分な変化です。短い散歩、休息、睡眠などを組み合わせながら、自分に合った回復方法を作っていくことが大切です。

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