アレルギー性鼻炎で目に違和感が出ることはある?かゆみ・ゴロゴロ・涙・充血との関係を解説

花粉症、アレルギー

アレルギー性鼻炎というと、くしゃみ、鼻水、鼻づまりなどの「鼻の症状」をイメージしやすいものです。しかし、花粉やハウスダストなどに対するアレルギー反応は鼻だけに起こるとは限らず、目にも症状が現れることがあります。

特に花粉症の時期に「目がゴロゴロする」「何となく目がおかしい」「かゆい」「涙が出る」といった症状が加わった場合は、鼻炎そのものだけでなく、アレルギー性結膜炎などの目のアレルギー症状を併発している可能性も考えられます。

ただし「目の違和感」はアレルギーだけに特有の症状ではありません。ドライアイや感染性結膜炎、異物など別の原因でも起こるため、症状の特徴を整理して考えることが大切です。

アレルギー性鼻炎がある人に目の症状が出ることはある

アレルギー性鼻炎の原因になる花粉やハウスダスト、ダニなどは、目の結膜にもアレルギー反応を起こすことがあります。この場合、鼻ではアレルギー性鼻炎、目ではアレルギー性結膜炎という形で症状が現れることがあります。

日本眼科学会も、季節性アレルギー性結膜炎では鼻炎症状の合併が高率にみられると説明しています。つまり「鼻炎が目に移った」というより、同じアレルゲンによって鼻と目の両方に症状が起きていると考えるほうが分かりやすいでしょう。

例えばスギ花粉の季節に、くしゃみと透明な鼻水に加えて目のかゆみや涙が出るケースがあります。鼻と目は別々の器官ですが、同じ時期にアレルギー症状が出ることは珍しくありません。

アレルギーによる「目の違和感」はどんな感じ?

「違和感」という言葉はかなり幅があります。アレルギー性結膜炎でみられる代表的な症状には、目のかゆみ、ゴロゴロするような異物感、涙、目やに、充血などがあります。

日本眼科学会では、アレルギー性結膜炎について、結膜の炎症とともに、かゆみ、異物感、目やに、涙などの自覚症状がみられるとしています。[参照]

そのため「痛いわけではないけれどゴロゴロする」「目に何か入っている感じがする」「普段より涙っぽい」といった感覚も、アレルギー性の目の症状として起こる可能性があります。

花粉症なら鼻と目に同時に症状が出やすい

分かりやすい例が花粉症です。飛散した花粉を吸い込めば鼻粘膜が刺激され、花粉が目の表面に付着すれば結膜でアレルギー反応が起こる可能性があります。

例えば「外出するとくしゃみと鼻水が増え、それと一緒に目がかゆくなる」「花粉の多い日にだけ目がゴロゴロする」といったパターンなら、鼻と目が同じアレルゲンに反応している可能性を考えやすくなります。

季節性だけでなく、ダニやハウスダストなどが原因となる通年性アレルギー性結膜炎もあります。そのため春以外に目のアレルギー症状が起きても不思議ではありません。

目のかゆみが強い場合はアレルギーを疑う手掛かりになる

目の症状の中でも、アレルギー性結膜炎では「かゆみ」が代表的です。日本眼科学会でも、目のかゆみを起こす代表的な結膜炎としてアレルギー性結膜炎が挙げられています。[参照]

ただし、かゆみがあるだけでアレルギー性結膜炎と自己診断できるわけではありません。涙や目やに、充血などを伴うこともあり、症状だけでは別の目の病気と区別しにくい場合があります。

また、かゆいからと目を強くこすると刺激が加わります。症状が気になるときほど、できるだけ目をこすらないことが大切です。

「目がゴロゴロする」だけなら別の原因も考えられる

アレルギー性鼻炎がある時期に目がゴロゴロすればアレルギーを連想しやすいですが、目の違和感=必ずアレルギーというわけではありません。

例えばドライアイでも異物感が出ることがあります。また、細菌性・ウイルス性結膜炎、まぶたの炎症、コンタクトレンズによる刺激、実際に小さな異物が入っている場合なども考えられます。

特に「鼻炎は以前からあるから今回の目の症状もアレルギーだろう」と決めつけるのは避けたほうが安全です。いつものアレルギー症状と明らかに違う場合には、別の原因も考える必要があります。

アレルギー性結膜炎と感染性結膜炎は同じではない

目が赤くなったり目やにが出たりすると、アレルギー性結膜炎と感染性結膜炎を見た目だけで区別するのが難しいことがあります。

日本眼科学会も、アレルギー性結膜炎に似た病気としてウイルス性結膜炎や細菌性結膜炎などを挙げています。そのため、強い充血や目やになどがある場合には自己判断だけに頼らないことが重要です。

感染性結膜炎の場合は周囲への感染に注意が必要なケースもあるため、「アレルギーだと思っていたら別の結膜炎だった」という可能性を考えておく必要があります。

コンタクトレンズを使っている場合は注意する

コンタクトレンズ使用中の目の違和感には、アレルギー以外の問題が関係することがあります。レンズの汚れや乾燥、装用時間、レンズそのものによる刺激などです。

日本眼科学会では、コンタクトレンズなどの異物による刺激に関連する「巨大乳頭結膜炎」もアレルギー性結膜疾患の一つとして紹介しています。

コンタクトレンズを付けたときだけ違和感が強くなる、レンズがずれる、目やにが増えたなどの変化がある場合は、単純な鼻炎の付随症状と考えず眼科で相談するのが適切です。

花粉やハウスダストを減らす対策も重要

アレルギー症状では、原因となるアレルゲンとの接触を減らすことも基本的な対策になります。

花粉が原因なら、花粉の多い日に長時間屋外にいることを避けたり、帰宅時に衣類などに付いた花粉を室内へ持ち込まないよう意識したりする方法があります。日本眼科学会では花粉に対する防御眼鏡なども予防策として紹介しています。

ハウスダストやダニが原因と考えられる場合は、寝具などを清潔に保つことも対策の一つです。ただし原因となるアレルゲンは人によって異なるため、症状が長期間続く場合には医療機関で原因を確認する選択肢があります。

市販の目薬なら何でもよいわけではない

目に違和感があると、とりあえず市販の目薬を使いたくなることがあります。しかし目薬にはさまざまな種類があり、原因によって適した治療は異なります。

アレルギー性結膜炎では抗アレルギー点眼薬などが使用され、重症度によっては医師の管理下で別の点眼薬が必要になる場合があります。

特にステロイド点眼薬などは自己判断で漫然と使用する薬ではありません。症状が続く場合は眼科を受診し、目の状態に合った治療を受けることが重要です。

耳鼻咽喉科と眼科のどちらを受診すればいい?

くしゃみ、鼻水、鼻づまりなど鼻の症状が中心なら、耳鼻咽喉科でアレルギー性鼻炎について相談できます。一方、目のかゆみ、充血、異物感、目やになど目の症状が強い場合は眼科が適しています。

鼻と目の両方に症状がある場合、一方だけを診てもらわなければならないわけではありません。症状の強いほうをきっかけに受診し、必要に応じて別の診療科で相談する方法もあります。

アレルギー性鼻炎については、日本では「鼻アレルギー診療ガイドライン2024年版(改訂第10版)」が発行されており、診療に関する知見も継続的に更新されています。[参照]

早めに眼科を受診したほうがよい目の症状

軽いかゆみや違和感だけでなく、強い痛み、急な視力低下、見え方の異常、強いまぶしさなどがある場合は、単純なアレルギー症状だと決めつけず、早めに眼科へ相談することが重要です。

また、症状がなかなか改善しない場合や、片目だけに強い症状が続く場合、目やにや充血が強い場合なども診察を受けたほうが安心です。

目の違和感という言葉だけでは原因を特定できないため、「いつから」「両目か片目か」「かゆみ・痛み・充血・目やに・涙があるか」「コンタクトレンズを使っているか」などを整理して受診すると、医師へ状況を伝えやすくなります。

まとめ:アレルギー性鼻炎があると目にも症状が出ることがある

アレルギー性鼻炎のある人に、目の違和感が同時に現れることはあります。特に花粉やハウスダストなど同じアレルゲンによって、鼻ではアレルギー性鼻炎、目ではアレルギー性結膜炎が起こっているケースがあります。

目のかゆみ、ゴロゴロする異物感、涙、目やに、充血などはアレルギー性結膜炎でみられる症状です。花粉症の時期などに鼻症状と一緒に現れるのであれば、目にもアレルギー反応が起きている可能性があります。

一方、目の違和感にはドライアイや感染性結膜炎、コンタクトレンズによる刺激など多くの原因があります。アレルギー性鼻炎があるという理由だけで目の症状まで自己診断せず、症状が続く場合や強い症状、見え方の変化などがある場合には眼科で確認することが大切です。

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