虫歯治療は1日で終わる?何回も通院する理由と軽度・重度別の治療回数を解説

デンタルケア

虫歯の治療を受けるときに気になるのが、「1本の虫歯を治すために何回くらい歯医者へ通うのか」という点です。実際には、比較的浅い虫歯なら1回の治療で終わることがありますが、虫歯が歯の神経まで達している場合などは、同じ歯を複数回に分けて治療することがあります。

治療途中の歯をそのままにして次の診察日まで待つわけではありません。必要に応じて仮の詰め物や仮歯などで歯を保護しながら治療を進めます。ここでは、虫歯の進行度による治療回数の違いや、複数日にわたる場合に歯がどのような状態になるのかを分かりやすく解説します。

虫歯治療は1本なら1日で終わることもある

虫歯治療の回数は一律ではありません。小さな虫歯であれば、その日のうちに虫歯部分を削って詰め物を入れ、1回で治療が完了するケースがあります。

例えば、虫歯を削った部分へコンポジットレジンと呼ばれる歯科用の樹脂を直接詰め、光を照射して硬化させる治療では、型取りや技工物の製作が必要ないため、その日の診療で終了できることがあります。

ただし、同じように見える虫歯でも深さや位置、歯の状態によって治療方法は異なります。実際の治療回数はレントゲン検査や口腔内の診察などを行ったうえで歯科医師が判断します。

詰め物や被せ物を作る場合は複数回になることがある

虫歯を削った範囲が比較的大きく、インレーなどの詰め物やクラウンと呼ばれる被せ物を製作する場合には、治療を複数回に分けることがあります。歯を削って形を整えた後に型取りなどを行い、それをもとに歯科技工物を製作する時間が必要になるためです。

一般的な流れとしては、最初の診療で虫歯を除去して歯の形を整え、必要な処置や型取りなどを行います。完成した詰め物・被せ物を後日の診療で装着し、かみ合わせなどを確認します。

なお、歯科医院の設備や採用している治療方法によって工程は異なります。院内で修復物を製作できるシステムなどを導入している場合には、通常とは治療回数が異なることもあります。

重度の虫歯では同じ歯を何回も治療することがある

虫歯が深く進行して歯の内部にある歯髄、いわゆる神経にまで炎症や感染が及んでいる場合には、単純に虫歯を削って詰めるだけでは治療できないことがあります。このような場合に行われる代表的な処置が根管治療です。

根管治療では、感染した歯髄などを取り除き、歯の根の内部にある細い根管を清掃・消毒していきます。根管の形状や感染の状態などによっては、1回ですべての処置を終えるのではなく、複数回に分けて治療する場合があります。

さらに根管の処置が終わった後には、歯の状態に応じて土台を作り、その上から被せ物を装着する工程が必要になることがあります。そのため、重度の虫歯ほど治療期間や通院回数が増える傾向があります。

治療途中の歯は次の診察までどうする?

複数回にわたって治療すると聞くと、「削った歯に穴が開いたまま帰宅するのでは?」と心配になるかもしれません。しかし通常は、治療内容に応じて仮の詰め物(仮封)などを使用して治療中の部分を保護します。

例えば根管治療では、根管内の処置を行った後、必要に応じて薬剤を使用し、仮の材料で歯の入口を封鎖して次回まで待つことがあります。これによって、食べ物などが治療部分へ入り込むことを防ぎます。

詰め物や被せ物の完成を待っている場合にも、歯の状態に応じて仮の詰め物や仮歯を使用することがあります。つまり、複数日にまたがる治療には次の診察まで歯を保護するための工程も含まれています。

治療途中の仮詰めで気を付けたいこと

仮の詰め物は最終的な詰め物や被せ物とは役割が異なり、後の治療で取り外すことを前提として使用される場合があります。そのため、歯科医院から食事などについて注意を受けた場合は、その指示に従うことが大切です。

特に治療直後は、硬い食品や粘着性の高い食品について注意を指示されることがあります。また、仮の詰め物が大きく取れてしまった、強い痛みや腫れが出たなどの異常がある場合には、次回予約日まで放置せず、治療を受けている歯科医院へ連絡して対応を確認しましょう。

一方で、仮の詰め物が入っているからといって治療が完了したわけではありません。症状がなくなった場合でも、歯科医師から継続治療を指示されている場合には予定された治療を最後まで受けることが重要です。

虫歯の進行度と治療回数の目安

治療回数は患者ごとに異なるため正確な回数を一概には決められませんが、治療内容との関係を整理すると次のようになります。

歯の状態・治療方法 治療回数の傾向 主な治療内容
小さな虫歯 1回で終わる場合がある 虫歯を削り、コンポジットレジンなどで修復
比較的大きな虫歯 複数回になる場合がある 虫歯除去、型取り、詰め物・被せ物の装着など
神経まで達した虫歯 複数回になることがある 根管治療、土台、被せ物など
保存が難しいほど進行した歯 状態によって異なる 抜歯を含めた治療方法を検討する場合もある

これはあくまで治療の流れを理解するための目安です。虫歯の位置、歯髄の状態、根管の数や形、感染の程度、使用する修復物などによって必要な回数は変わります。

痛くない虫歯でも早めに受診するメリットがある

虫歯は必ずしも初期段階から強く痛むとは限りません。痛みが少ないからといって放置すると、虫歯がさらに深い部分へ進行し、結果として治療範囲が大きくなる可能性があります。

比較的小さな段階で治療できれば、歯を削る量を抑えられたり、治療回数が少なく済んだりする可能性があります。反対に神経まで感染が進むと、根管治療などが必要となり、治療工程が増えることがあります。

「何回通院するのか」が気になる場合は、診察時に治療計画とおおよその通院回数を歯科医師へ確認しておくと予定を立てやすくなります。ただし、実際に治療を始めてから歯の内部の状態が判明し、予定が変わるケースもあります。

まとめ:虫歯治療の回数は虫歯の深さと治療方法で変わる

虫歯1本の治療は、小さな虫歯なら1回で終了する場合がある一方、詰め物・被せ物の製作や根管治療が必要になると複数回の通院になることがあります。「虫歯1本につき必ず1日」という決まりがあるわけではありません。

複数回の治療が必要な場合も、通常は仮の詰め物や仮歯などを使用して治療部分を保護しながら次の診療日へつなげます。特に根管治療では、歯の内部を清掃・消毒する工程などがあるため、同じ歯を繰り返し処置することがあります。

必要な治療回数は虫歯の進行度だけでなく、歯の状態や治療方法によっても異なります。正確な判断には歯科医院での診察が必要なため、虫歯が疑われる場合は早めに受診し、治療方法や通院回数の見通しを確認するのがよいでしょう。

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