便秘が続いて病院を受診しようと思っても、診察で何をされるのか、浣腸をする場合はどこで行うのか分からず、不安を感じることがあります。特に浣腸はプライバシーに関わる処置なので、トイレで自分でするのか、診察室や処置室で医療スタッフが行うのか気になるところです。
実際には、便秘で受診したからといって必ず浣腸をするわけではありません。症状や診察結果に応じて、内服薬、坐薬、浣腸などから適切な方法が選択されます。また、浣腸を行う場所や手順についても医療機関によって異なります。
この記事では、便秘で病院を受診した場合の一般的な流れ、浣腸を行う場所、処置後の流れ、受診を急いだほうがよい症状まで分かりやすく解説します。
便秘で病院に行っても必ず浣腸をするわけではない
便秘で医療機関を受診すると、まず問診や診察によって便秘の状態や原因を確認します。便秘は単純に便が硬くなっているケースだけではなく、薬の影響や腸の病気など、さまざまな原因で起こるためです。
例えば、何日くらい排便がないのか、便が硬いのか、便意はあるのに出ないのか、腹痛や腹部膨満感があるのか、血便がないかなどを確認されることがあります。服用している薬や過去の病気について聞かれる場合もあります。
診察の結果、すぐに便を出す必要性が高くなければ、便を柔らかくする薬などの内服治療から始めることもあります。一方、直腸付近に硬い便がたまっていて排便が難しい場合などには、坐薬や浣腸などが検討されることがあります。
日本消化器病学会でも、便秘などの症状では腹部の診察が必要になる場合があり、状態によって精密検査が必要になることが示されています。[参照]
病院で浣腸をするときはどこで行う?
病院やクリニックで浣腸が必要になった場合、一般的にはプライバシーを確保できる処置室や診察スペースなどで浣腸液を注入し、その後トイレへ移動して排便するという流れが考えられます。ただし、設備や患者の状態によって手順は異なります。
つまり、必ずしもトイレの中ですべての処置を行うわけではありません。医師の指示のもと、看護師などが処置を行い、一定時間待ってからトイレに移動するケースがあります。自分で浣腸を使用できる状態であれば、医療機関によっては説明を受けたうえで本人が行う場合もあります。
高齢者、歩行が難しい人、強い腹痛がある人などでは、安全面を考えてベッド上で対応することもあります。そのため、「病院なら必ずこの場所で行う」という全国共通の決まりがあるわけではありません。
便秘で受診したときの一般的な流れ
初めて便秘で受診するときは、いきなり浣腸をするのではなく、原因を確認するところから始まるのが基本です。便秘の背景に別の病気が隠れていないか判断することも重要だからです。
一般的には、次のような流れが考えられます。
- 受付をして便秘の症状を伝える
- 排便回数、最後に便が出た時期、便の硬さなどについて問診を受ける
- 医師による腹部などの診察を受ける
- 必要に応じて検査を受ける
- 状態に合わせて内服薬、坐薬、浣腸などの治療を受ける
便秘の症状によっては、直腸診、血液検査、腹部X線、CT、大腸内視鏡などが検討されることもあります。日本消化器病学会では、腹痛や便秘、血便などがあり大腸の異常が疑われる場合、大腸の検査が行われることがあると説明しています。[参照]
浣腸をした後はすぐトイレに行くの?
浣腸液を注入すると比較的短時間で便意が生じることがありますが、製剤や患者の状態によって異なるため、医療スタッフから指示された方法に従います。処置後はトイレへ移動して排便することが一般的です。
便意が非常に強くなることもあるため、病院ではトイレへの移動時間なども考えて処置が行われます。心配であれば、処置を受ける前に「トイレは近くにありますか」「どこで浣腸をしますか」と看護師に確認して問題ありません。
また、浣腸をしたからといって必ず十分に排便できるとは限りません。硬い便が大量にたまっている場合などでは、別の処置や治療が必要になることもあります。自己判断で浣腸を繰り返すのではなく、改善しない場合は医師に相談することが大切です。
病院へ行くのが恥ずかしい場合はどうする?
便秘や排便について医師や看護師に相談することを恥ずかしく感じる人は珍しくありません。しかし、医療現場では便秘、下痢、血便、腹痛などは日常的に扱われる症状です。必要以上に恥ずかしがる必要はありません。
浣腸などの処置について不安がある場合には、受付時や診察時に「浣腸になる場合、どのような場所で行いますか」と事前に聞いておくと安心できます。プライバシーが気になる場合も、その旨を医療スタッフに伝えて構いません。
また、受診する診療科に迷った場合は、まず内科や消化器内科などが選択肢になります。慢性的な便秘を繰り返している場合には、単にその日の便を出すだけではなく、便秘の原因や今後の治療方法について相談する意味でも受診する価値があります。
便秘でも早めに受診したほうがよい症状
便秘そのものはよくある症状ですが、すべてを自己判断で様子見してよいわけではありません。特に、それまでとは違う症状が突然現れた場合には注意が必要です。
強い腹痛、繰り返す嘔吐、血便、発熱、急激な腹部の張り、原因不明の体重減少などを伴う場合は、単純な便秘とは限らないため、早めに医療機関へ相談してください。日本消化器病学会の診療情報でも、血便や予期しない体重減少、発熱などは消化器疾患を評価するうえで注意すべき症状として挙げられています。[参照]
また、便秘が長期間続く、薬を使用しても改善しない、以前とは明らかに便通が変化したといった場合も、一度医療機関で相談しておくと安心です。
まとめ
便秘で病院を受診しても、必ず浣腸をするわけではありません。まず問診や診察を行い、便秘の状態や原因を確認したうえで、内服薬、坐薬、浣腸などから必要な治療が選ばれます。
浣腸が必要な場合は、処置室などプライバシーを確保できる場所で浣腸液を注入し、その後トイレで排便するという流れが一般的に考えられます。ただし、実際の場所や方法は医療機関の設備や患者の状態によって異なるため、不安なら処置前に看護師や医師へ確認するのが確実です。
便秘は身近な症状ですが、強い腹痛や嘔吐、血便、発熱などを伴う場合には別の病気が隠れている可能性があります。恥ずかしさから受診を先延ばしにせず、症状が強い場合や長引いている場合は医療機関へ相談しましょう。


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