健康診断の眼底検査で「視神経乳頭陥凹拡大疑い」と指摘されると、将来的に緑内障になるのではないか、また一度広がったものは元に戻らないのではないかと不安になる方も多くいます。しかし、健康診断の結果は検査時の状態や判定基準によって変わることがあります。この記事では、視神経乳頭陥凹拡大の意味や、前年に指摘されても翌年に異常なしとなる理由、今後注意すべきポイントについて解説します。
視神経乳頭陥凹拡大とはどのような状態なのか
視神経乳頭とは、目の奥にある視神経が集まっている部分のことです。この部分の中央には少しくぼみがあり、これを「陥凹」と呼びます。
視神経乳頭の陥凹が大きく見える状態を「視神経乳頭陥凹拡大」といい、緑内障など視神経に負担がかかる病気の可能性を調べるきっかけになります。
ただし、陥凹が大きいからといって必ず緑内障というわけではありません。もともと生まれつき陥凹が大きい人もおり、眼圧や視野検査など他の検査と合わせて総合的に判断されます。
視神経乳頭陥凹拡大は一度なったら元に戻らないのか
視神経乳頭の形そのものが、緑内障による視神経の損傷で変化した場合、基本的には元の状態に戻ることはありません。失われた視神経は再生しないためです。
しかし、健康診断で「視神経乳頭陥凹拡大疑い」と判定された場合、必ずしも視神経が傷ついている状態とは限りません。撮影画像の見え方や測定誤差、判定基準によって一時的に疑いと判断されることがあります。
例えば、前年は眼底写真の角度や撮影状態によって陥凹が大きく見えたものの、翌年は別の条件で撮影され正常範囲と判断されるケースもあります。
前年は要注意で翌年A判定になることがある理由
健康診断の眼底検査は、主に病気の可能性を早期に発見するためのスクリーニング検査です。そのため、少しでも疑わしい所見がある場合は、安全を考えて「要確認」や「要精密検査」と判定されることがあります。
一方で、翌年の検査で異常なしとなる理由には以下のようなものがあります。
| 理由 | 内容 |
|---|---|
| 検査条件の違い | 撮影機器や画像の状態によって見え方が変わることがあります |
| 判定の違い | 医師や判定基準によって判断が変わる場合があります |
| 生まれつきの特徴 | もともと陥凹が大きい体質の場合があります |
| 一時的な誤差 | 画像だけでは判断が難しい場合があります |
そのため、前年の結果と今年の結果が違っていても、必ずしも病気が治った、または悪化したという意味ではありません。
緑内障との関係で確認しておきたい検査
視神経乳頭陥凹拡大が指摘された場合、眼科では眼圧検査、視野検査、OCT検査などを組み合わせて判断します。
特にOCT検査では、視神経周辺の神経線維の状態を詳しく確認できるため、緑内障の早期発見に役立ちます。
例えば、眼底写真では陥凹が大きく見えても、視野検査やOCTで異常がなければ経過観察になることもあります。
健康診断で異常なしでも気を付けたいケース
今年A判定だった場合でも、過去に視神経乳頭陥凹拡大を指摘された経験がある人は、自分の目の状態を知っておくことが大切です。
以下のような場合は、健康診断の結果だけで安心せず眼科で相談するとよいでしょう。
- 近視が強い
- 家族に緑内障の人がいる
- 視野が欠ける、見え方に違和感がある
- 過去に何度も視神経乳頭陥凹拡大を指摘されている
緑内障は初期では自覚症状が少ないことが多いため、定期的な確認によって早期発見につなげることが重要です。
まとめ|視神経乳頭陥凹拡大の判定が変わっても冷静に確認することが大切
視神経乳頭陥凹拡大による視神経の変化は、病気によるものであれば基本的に元に戻るものではありません。しかし、健康診断で一度「疑い」とされた場合、その後正常判定になることは珍しくありません。
検査画像の違いや判定基準、生まれつきの目の特徴などによって結果が変わることがあるため、前年の結果だけで過度に心配する必要はありません。
ただし、視神経の状態は自分では確認できないため、不安がある場合やリスクがある場合は眼科で詳しい検査を受け、現在の状態を把握しておくことが安心につながります。


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