副鼻腔炎の治療を続けているにもかかわらず、鼻詰まりや嗅覚障害が改善しない場合、「一般的な副鼻腔炎とは違うタイプなのでは」と不安になることがあります。特に好酸球性副鼻腔炎や真菌(カビ)が関係する副鼻腔炎は、通常の細菌性副鼻腔炎とは治療方針が異なる場合があります。
この記事では、好酸球性副鼻腔炎やカビが原因となる副鼻腔炎をどのような検査で確認するのか、CTや内視鏡検査だけで原因まで判断できるのかについて、耳鼻科で行われる診断の流れを分かりやすく解説します。
副鼻腔炎の診断で行われる基本的な検査
副鼻腔炎が疑われる場合、まず行われることが多い検査が問診、鼻の診察、鼻内視鏡検査、画像検査などです。これらの検査によって、副鼻腔の状態や炎症の程度を確認します。
鼻内視鏡検査では、鼻の中に細いカメラを入れて、鼻ポリープの有無、膿の流れ、粘膜の腫れなどを確認します。副鼻腔から膿が流れ出ている場合は、副鼻腔炎を判断する重要な情報になります。
また、CT検査では副鼻腔の内部を詳しく確認できます。副鼻腔にどの程度炎症があるか、どの場所に病変があるか、鼻茸(ポリープ)があるかなどを把握するために非常に重要な検査です。
CT検査だけで好酸球性副鼻腔炎は判断できるのか
好酸球性副鼻腔炎は、CT画像だけで完全に診断できる病気ではありません。CTでは特徴的な影や副鼻腔の状態を確認できますが、確定診断には複数の情報を組み合わせます。
好酸球性副鼻腔炎では、鼻茸が多くできる、両側の副鼻腔に炎症が起こりやすい、嗅覚障害が強いなどの特徴があります。そのため、CT画像や内視鏡所見に加えて、血液検査や組織検査などを行うことがあります。
例えば、長期間薬物治療を続けても改善しにくい、嗅覚が大きく低下している、鼻茸が繰り返しできるといった場合には、好酸球性副鼻腔炎の可能性を考えて追加検査を検討することがあります。
好酸球性副鼻腔炎を調べる検査とは
好酸球性副鼻腔炎の診断では、血液検査で好酸球という白血球の一種の数値を確認することがあります。好酸球が増えている場合、アレルギー性の炎症が関係している可能性があります。
また、手術などで鼻茸を摘出した場合には、その組織を顕微鏡で調べる病理検査によって、好酸球が多く存在するかを確認することがあります。
つまり、CTや内視鏡は「副鼻腔で何が起きているか」を見る検査であり、血液検査や病理検査は「炎症の性質や原因」を詳しく調べるための検査と考えると分かりやすいです。
カビが原因の副鼻腔炎はどのように診断されるのか
カビ(真菌)が関係する副鼻腔炎には、真菌が副鼻腔内に存在することで起こるタイプがあります。代表的なものとして、アレルギー性真菌性副鼻腔炎や真菌球による副鼻腔炎などがあります。
真菌による副鼻腔炎では、CT画像で特徴的な影が見られることがあります。例えば、副鼻腔内に濃い影や石灰化のような所見が見られる場合、真菌の存在を疑うことがあります。
ただし、画像だけで確定するわけではありません。鼻や副鼻腔内の分泌物を調べる検査、手術で取り除いた組織の病理検査、培養検査などによって真菌の有無を確認します。
長期間治療しても改善しない副鼻腔炎で確認したいこと
副鼻腔炎の治療を長期間続けても症状が残る場合、単純な細菌性副鼻腔炎以外の可能性を考えることがあります。
例えば、抗生物質を使用しても改善が限定的な場合、鼻茸がある場合、嗅覚障害が続く場合などは、炎症の種類や原因を改めて確認することがあります。
担当医に「好酸球性副鼻腔炎や真菌による副鼻腔炎の可能性はありますか」「追加で血液検査や病理検査は必要でしょうか」と質問することは、治療方針を理解するためにも有効です。
副鼻腔炎の診断では複数の情報を総合して判断する
副鼻腔炎は、CT検査だけ、内視鏡検査だけで原因がすべて分かる病気ではありません。症状、鼻の状態、画像検査、血液検査、必要に応じた病理検査などを組み合わせて診断されます。
一般的な副鼻腔炎であれば画像検査や内視鏡検査で治療方針を決められることもありますが、治りにくいケースでは、より詳しい検査によって炎症のタイプを確認することがあります。
まとめ
好酸球性副鼻腔炎やカビが原因となる副鼻腔炎を調べる場合、CT検査や鼻内視鏡検査は重要な手がかりになりますが、それだけで確定診断できるとは限りません。
好酸球性副鼻腔炎では血液検査や病理検査、真菌による副鼻腔炎では組織検査や検体検査などを組み合わせて判断します。
長期間治療しても鼻詰まりや嗅覚障害が残る場合は、現在受けている検査内容を確認し、必要であれば担当医に追加検査について相談することが大切です。


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