血管を広げるカテーテル治療(血管内治療)の後、退院してから発熱やだるさが出ると、本人も家族も不安になることがあります。手術後の体の反応として一時的に熱が出る場合もありますが、すべての発熱が問題ないとは限りません。
この記事では、カテーテル手術後に起こる発熱の原因、吸収熱と感染などの見分け方、退院後の過ごし方やウォーキングを始めるタイミングについて分かりやすく解説します。
カテーテル手術後に発熱することはある?
カテーテルを使った血管治療の後、一時的に体温が上がることがあります。これは手術による体への刺激や組織の修復過程で起こる炎症反応が関係している場合があります。
手術後の発熱には、体が傷ついた組織を修復する過程で起こる反応によるものや、薬剤への反応、血腫、感染症などさまざまな原因があります。
例えば、手術翌日から数日以内に軽い発熱があり、その後自然に下がっていく場合は、体の回復過程で見られることがあります。しかし、発熱の経過だけで自己判断することはできません。
吸収熱とはどのようなもの?
吸収熱とは、手術や外傷などによって体内で生じた組織の変化に対して、体が反応することで起こる発熱を指すことがあります。
一般的には、手術後の早い時期に比較的軽度の発熱として現れ、時間の経過とともに落ち着くことがあります。ただし、医療現場では発熱があった場合、まず感染症など治療が必要な原因がないか確認することが重要です。
「手術後だから吸収熱だろう」と決めつけてしまうと、感染や血管治療後に注意すべき合併症を見逃す可能性があります。
カテーテル手術後の発熱で注意したい症状
退院後に以下のような症状がある場合は、手術を受けた医療機関へ相談することが大切です。
- 38℃以上の発熱が続く、または再び高熱が出る
- 穿刺した鼠径部(足の付け根)が赤く腫れる、熱を持つ、痛みが強くなる
- 傷口から出血や液体が出る
- 強いだるさや意識がぼんやりする
- 息苦しさ、胸の痛みがある
- 足の腫れ、強い痛み、しびれが出る
特にカテーテルを入れた部分は、血腫や感染などが起こる可能性があるため、傷口の状態を確認することが大切です。
また、手術していない足の筋肉痛のような痛みも、体を動かしていなかったことによる筋肉のこわばりなどの場合がありますが、血流の問題など別の原因が隠れている場合もあります。
熱が下がったらすぐ運動した方がいい?
体温が正常に戻ったからといって、すぐに以前と同じ運動量へ戻す必要はありません。手術後の体は見た目以上に回復途中であり、血管や傷口にも負担が残っています。
ウォーキングを始める場合は、主治医から指示された運動量を基本にし、体調を見ながら少しずつ行うことが一般的です。
例えば、退院直後であれば家の中を歩く、短時間だけ外を歩くなどから始め、疲れや痛みが出た場合は休むことが大切です。無理に歩かせるよりも、回復状態に合わせることが重要です。
退院後の回復を助ける生活のポイント
カテーテル治療後は、適切な休養と栄養、水分管理が回復を助けます。睡眠不足や疲労がある状態で無理をすると、体調を崩す原因になります。
また、処方された薬は自己判断で中止せず、決められた通り服用することが大切です。特に血管治療後は、血液を固まりにくくする薬などが処方されることがあります。
家族ができるサポートとしては、無理に活動を促すより、体温や傷口の状態、食欲、体調の変化を一緒に確認することが役立ちます。
不安な場合は手術を受けた病院へ相談する
カテーテル手術後の経過は、治療内容や患者さんの年齢、持病などによって異なります。そのため、インターネットの情報だけで判断するのではなく、気になる症状がある場合は主治医や病院へ相談することが安心につながります。
特に退院後に38℃を超える発熱があった場合や、本人が普段と違うと感じている場合は、念のため医療機関へ連絡して確認するとよいでしょう。
医療機関では、傷口の状態や感染の有無、血流の状態などを確認し、必要に応じた対応をしてもらえます。
まとめ
カテーテル手術後の発熱は、体の回復過程で起こる場合もありますが、感染など別の原因によることもあるため、経過を注意深く見ることが大切です。
熱が下がった後も、すぐに無理な運動を始めるのではなく、主治医の指示を確認しながら少しずつ体を戻していくことが重要です。
退院後の体調変化に不安がある場合は、遠慮せず手術を受けた医療機関へ相談しましょう。早めに確認することで、安心して回復期間を過ごすことにつながります。

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