仕事や人間関係でつまずくことが増え、「もしかすると発達障害や境界知能なのではないか」と考える方は少なくありません。学生時代は大きな困りごとがなかった場合でも、社会人になって求められる能力や人間関係の複雑さが変わることで、自分の特性に気づくことがあります。
発達障害なのか、ストレスや心の不調によるものなのかを自分だけで判断するのは難しいものです。この記事では、発達障害や境界知能の可能性を調べたい場合の受診先、検査の流れ、WAIS(知能検査)の受け方、期間や費用の目安について解説します。
発達障害や境界知能が気になる場合はどこを受診すればいいのか
発達障害や境界知能について調べたい場合、まず相談先として考えられるのは精神科や心療内科です。ただし、すべての医療機関で発達障害の診断や検査に対応しているわけではありません。
特に成人の発達障害を専門的に診ている医療機関では、幼少期から現在までの生活状況を確認しながら、必要な検査や診察を行います。
近くの心療内科が発達障害を扱っていない場合は、無理に一般的な心療内科へ行くよりも、成人発達障害を診療対象としている医療機関を探す方がスムーズな場合があります。
受診前に準備しておくと診察が進みやすいこと
発達障害の診断では、現在の困りごとだけではなく、子どもの頃からどのような特徴があったかも重要になります。そのため、受診前に自分のこれまでを整理しておくと医師に伝えやすくなります。
例えば、以下のような内容をメモしておくと役立ちます。
- 幼少期や学生時代の生活で困っていたこと
- 勉強や仕事で苦手だったこと
- 人間関係で繰り返し起きるトラブル
- 集中しやすいこと、苦手なこと
- 現在困っている仕事や生活上の問題
例えば、「昔から忘れ物が多かった」「説明を聞いても理解に時間がかかった」「相手の気持ちを読み取ることが難しいことがある」など、具体的なエピソードが診断の参考になります。
WAIS(成人知能検査)は先に受けるべきなのか
発達障害や境界知能について調べる際、WAISという知能検査を受けることがあります。WAISでは、知能指数だけではなく、言語理解、知覚推理、ワーキングメモリー、処理速度など能力の特徴を見ることができます。
ただし、WAISの結果だけで発達障害かどうかが決まるわけではありません。発達障害の診断では、検査結果だけではなく、本人の困りごとや幼少期からの特徴、生活への影響などを総合的に判断します。
そのため、基本的には発達障害を診ている医療機関を受診し、必要に応じてWAISなどの検査を受ける流れが一般的です。個人で検査だけ受ける方法もありますが、その後の相談先が必要になる場合があります。
発達障害の診断にはどのくらい期間がかかるのか
診断までの期間は医療機関や予約状況によって大きく異なります。初診から数回の診察や検査を経て判断されることが多く、数週間から数か月程度かかる場合があります。
成人の発達障害の診療では、現在の状態だけでなく過去の生活歴を丁寧に確認するため、すぐに結果が出ないこともあります。
例えば、初診で困りごとの聞き取りを行い、その後に心理検査、結果説明、今後の対応相談という流れになるケースがあります。
発達障害や境界知能の検査にかかる費用の目安
費用は、健康保険が適用される診察や検査なのか、医療機関独自の心理検査なのかによって変わります。
診察や保険適用される検査の場合は、自己負担割合によって数千円程度になることがあります。一方で、医療機関によっては心理検査が自費扱いになる場合もあり、費用設定はそれぞれ異なります。
受診前に電話やホームページで「成人の発達障害の診断を行っているか」「WAIS検査に対応しているか」「検査費用はいくらか」を確認しておくと安心です。
発達障害ではなくストレスやうつ状態が原因の場合もある
仕事を始めてから急にコミュニケーションの難しさや仕事のミスが増えた場合、必ずしも発達障害だけが原因とは限りません。
強いストレスや疲労、うつ状態、不安などによって、集中力や理解力、判断力が低下することもあります。以前はできていたことが難しく感じる場合は、心身の状態も含めて確認することが大切です。
そのため、「発達障害かどうかを決めるため」だけではなく、「現在困っている状態を改善する方法を探すため」に相談するという考え方も大切です。
まとめ
発達障害や境界知能の可能性が気になった場合は、成人の発達障害を扱っている精神科や心療内科へ相談することが第一歩になります。
WAISなどの検査は重要な参考材料になりますが、検査結果だけで判断されるものではなく、これまでの生活歴や現在の困りごとを含めて総合的に確認されます。
自分の特性を知ることは、苦手なことを責めるためではなく、自分に合った働き方や生活方法を見つけるための手段です。困りごとが続いている場合は、一人で抱え込まず専門機関へ相談することを検討しましょう。


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