双極性障害では、気分が高揚する躁状態や軽躁状態のときに、普段とは違う行動が出ることがあります。その代表的なものの一つが浪費ですが、単に外食が増えたり少し高い買い物をしたりするだけで、すべてが病的な浪費になるわけではありません。この記事では、双極性障害における浪費の特徴や、注意したい金銭管理のポイントについて解説します。
双極性障害で言われる「浪費」とは何か
双極性障害における浪費とは、本人の経済状況や普段の金銭感覚から考えて不相応な支出をしてしまう状態を指すことが多いです。
重要なのは「いくら使ったか」だけではなく、「その人にとって普段では考えられない使い方をしているか」「後から困る結果になっているか」という点です。
例えば、普段は計画的に生活している人が、気分が高揚した時期に突然高額な商品を大量購入したり、貯金を大きく取り崩したりする場合は、双極性障害の症状として注意が必要になることがあります。
双極性障害の浪費で見られやすい具体例
双極性障害の躁状態や軽躁状態では、気分が良くなり自信が高まることで、金銭に関する判断が普段と変わることがあります。
具体的には、必要性を十分考えずに高価な買い物をする、複数のサービスに次々契約する、周囲に奢り続ける、投資やギャンブルに大きなお金を使うなどが例として挙げられます。
例えば、普段なら数千円の買い物でも悩む人が、突然数十万円の商品を「今しかない」と感じて購入し、後になって生活費に困るような場合は、単なる衝動買いとは区別して考える必要があります。
外食が増えたり少し高いものを買う場合は浪費なのか
外食が増えたり、いつもより少し高いものを購入したりすること自体は、必ずしも双極性障害による浪費とは限りません。
例えば、気分転換のために外食をする、趣味の商品を少し奮発して購入する、予算内で楽しむといった行動は、多くの人にある自然な消費行動です。
判断のポイントは、その支出によって生活が苦しくなっているか、本人がコントロールできているかです。手持ちのお金や生活費を大きく圧迫していない場合は、必ずしも問題行動とは言えません。
注意したい浪費のサイン
双極性障害で注意が必要な浪費には、いくつか特徴があります。以下のような状態が続く場合は、主治医に相談することも大切です。
- 収入や貯金に見合わない高額な買い物をする
- 買った後に強い後悔や生活への影響が出る
- 家族や周囲に隠れてお金を使う
- 借金やカード利用が増える
- 自分でも止めたいのに買い物を続けてしまう
例えば、毎月の生活費を使い切ってしまう、支払いができなくなるほど買い物をする、といった場合は、金額の大小よりも生活への影響という面で問題になります。
浪費を防ぐためにできる金銭管理の工夫
双極性障害では、調子が良い時ほど自分では問題に気づきにくいことがあります。そのため、症状が落ち着いている時にルールを決めておくことが有効です。
例えば、一定額以上の買い物は翌日まで考える、クレジットカードの利用上限を設定する、生活費と自由に使うお金を分けるなどの方法があります。
また、家族や信頼できる人に「買い物が増えている時は教えてほしい」と事前に伝えておくことで、自分では気づきにくい変化を早めに把握できます。
主治医に相談するときに伝えるポイント
双極性障害の治療では、症状の変化を医師に正確に伝えることが重要です。浪費について相談する場合は、単に「買い物をしました」と伝えるだけではなく、具体的な状況を説明すると判断材料になります。
例えば、「いつ頃から支出が増えたか」「普段と比べてどの程度違うか」「買った後に困ったことがあるか」「気分の高揚や睡眠時間の変化があったか」などを整理して伝えるとよいでしょう。
記録をつけておくと、自分の気分とお金の使い方の関係を把握しやすくなり、治療にも役立ちます。
まとめ
双極性障害における浪費は、単に外食が増えたり少し高いものを買ったりすることだけを指すわけではありません。重要なのは、普段の自分の金銭感覚から大きく外れているか、生活に支障が出ているかという点です。
予算内で楽しめていて、生活費や将来の貯蓄に大きな影響がない場合は、必ずしも症状による浪費とは言えません。
一方で、自分で止められない買い物や生活を圧迫する支出がある場合は、早めに主治医へ相談し、金銭管理の方法を考えることが大切です。


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