おくすり手帳は、現在飲んでいる薬や過去の薬の情報を医師や薬剤師に伝えるための大切な記録です。既往歴の欄を見ると、身体の病気だけを書くものなのか、精神疾患についても記載した方がよいのか迷う方も少なくありません。
この記事では、おくすり手帳に精神疾患の情報を記載する意味や、どのような場合に書いておくと安心なのか、プライバシー面の考え方について分かりやすく解説します。
おくすり手帳の既往歴には精神疾患も含まれる
おくすり手帳の既往歴とは、これまでに診断された病気や治療歴のことです。そのため、記載する対象は身体の病気だけではなく、精神疾患も含まれます。
例えば、うつ病、不安障害、双極性障害、統合失調症、適応障害などで治療を受けた経験がある場合も、薬の安全な使用という観点では重要な情報になります。
特に精神科や心療内科で処方される薬の中には、他の薬との飲み合わせや副作用の確認が必要なものがあります。薬剤師が正確に判断するためにも、必要な情報として役立ちます。
精神疾患の情報を記載するメリット
精神疾患の既往歴を書いておく大きなメリットは、医療者が現在の体調や服薬状況を正しく把握しやすくなることです。
例えば、過去に不眠症の治療を受けていた人が、別の病院で睡眠薬や痛み止めを処方される場合、精神科での治療歴が分かっていることで、より慎重に薬を選択できます。
また、救急時や初めて利用する薬局などでは、本人がすべての病歴や服薬歴を説明できない状況もあります。そのような場合にも、おくすり手帳の情報が医療安全につながります。
精神疾患を書きたくない場合はどうする?
精神疾患の情報は非常に個人的な内容であるため、記載することに抵抗を感じる方もいます。その気持ちは自然なことであり、無理に周囲へ伝える必要はありません。
おくすり手帳は基本的に医療者へ薬の情報を伝えるためのものです。薬局や医療機関では守秘義務があり、記載した内容が本人の許可なく他人へ広まるものではありません。
ただし、現在も治療中で薬を服用している場合や、過去の治療が薬の判断に影響する可能性がある場合は、医師や薬剤師には正確に伝えることが大切です。
既往歴の欄に書く内容の具体例
既往歴の欄には、病名だけではなく、必要に応じて治療時期や服薬状況なども分かるようにしておくと便利です。
例えば「20代でうつ病の治療歴あり」「現在も心療内科で薬を服用中」「数年前に不安障害で治療」など、自分や医療者が後から見て分かる程度の情報を記録しておくと役立ちます。
一方で、細かな症状や当時の状況まで詳しく書く必要はありません。薬の安全管理に必要な範囲で記載することが基本です。
おくすり手帳を活用するときのポイント
おくすり手帳は、病気の種類を記録するだけではなく、薬の重複や飲み合わせのリスクを減らすためのものです。
病院ごとに別々の薬を処方されている場合でも、薬剤師がおくすり手帳を見ることで、同じ成分の薬が重なっていないか、副作用の可能性がないか確認できます。
精神疾患の治療歴がある場合も、隠すことよりも、必要な医療者へ正しい情報を伝えることが安全な治療につながります。
まとめ
おくすり手帳の既往歴には、身体の病気だけではなく精神疾患も含めて記載することができます。精神科や心療内科での治療歴は、薬の安全な使用を判断するために重要な情報になる場合があります。
記載することに抵抗がある場合は、どこまで書くべきか薬剤師や医師に相談することもできます。自分の健康を守るための情報として、おくすり手帳を上手に活用することが大切です。


コメント