尿管ステントを入れることになったとき、「痛いのではないか」「生活に支障が出ないか」と不安になる方は少なくありません。尿管ステントは、尿の通り道である尿管が狭くなったり、結石などで詰まりやすくなった場合に、腎臓から膀胱へ尿を流すために使用される医療器具です。
痛みの感じ方には個人差がありますが、尿管ステントを入れた後に違和感や排尿時の痛み、腰や下腹部の痛みを感じる人はいます。一方で、ほとんど気にならない人もおり、症状の程度は原因や体の状態によって変わります。
この記事では、尿管ステントによる痛みの種類や原因、日常生活で気を付けること、受診が必要な症状について分かりやすく解説します。
尿管ステントとはどのようなもの?
尿管ステントは、腎臓と膀胱をつなぐ尿管の中に入れる細いチューブ状の医療器具です。尿管がふさがって尿が流れにくくなる状態を改善する目的で使用されます。
代表的な使用例として、尿路結石による尿管の詰まり、手術後の尿管保護、腫瘍などによる尿管の圧迫、炎症による尿管の狭窄などがあります。
例えば尿管結石で尿の流れが悪くなると、腎臓に尿がたまって腎臓の負担になることがあります。そのような場合に尿管ステントを入れて、尿の通り道を確保します。
尿管ステントを入れると痛いのか?
尿管ステントを入れる処置自体は、通常は麻酔や鎮痛処置を行いながら実施されるため、強い痛みを感じないよう配慮されています。ただし、処置後にステントが体内にあることによる違和感を感じる場合があります。
よく聞かれる症状としては、排尿時の痛み、トイレが近くなる頻尿、残尿感、下腹部の違和感などがあります。これはステントが膀胱や尿管を刺激することで起こることがあります。
また、体を動かしたときや排尿後に、腰や脇腹が痛むこともあります。例えば歩いた後や長時間座った後に違和感が強くなる人もいますが、症状の強さには個人差があります。
尿管ステントで起こりやすい痛みや不快感の種類
尿管ステントを入れた後によくある症状には、以下のようなものがあります。
| 症状 | 主な原因 |
|---|---|
| 排尿時の痛み | ステントが膀胱や尿道周辺を刺激するため |
| 頻尿 | 膀胱が刺激され尿意を感じやすくなるため |
| 腰や脇腹の痛み | 尿管や腎臓周辺への刺激によるもの |
| 血尿 | ステントによる粘膜への刺激で起こることがある |
| 下腹部の違和感 | 異物が入っていることによる刺激 |
これらの症状は尿管ステントを使用している人によく見られるものですが、痛みの程度が強い場合や日常生活に支障がある場合は、我慢せず医師へ相談することが大切です。
例えば「少し違和感がある程度」で生活できる人もいれば、「トイレに行きたくなる感覚が強く外出が不安になる」という人もいます。
尿管ステントの痛みはいつまで続く?
尿管ステントによる違和感や痛みが続く期間は、人によって異なります。ステントを入れている期間中ずっと症状がある人もいれば、数日程度で体が慣れて軽くなる人もいます。
体がステントに慣れることで症状が和らぐ場合がありますが、ステントを抜去すると改善するケースも多くあります。
例えば結石の治療で一時的にステントを入れている場合、予定された期間が過ぎてステントを抜いた後に、頻尿や痛みが改善することがあります。
尿管ステントを入れている間の生活で注意すること
尿管ステントを入れている間でも、多くの場合は日常生活を送ることができます。ただし、症状を悪化させないためにいくつか注意点があります。
まず、水分摂取については医師から制限を指示されていない場合、適度に水分を取ることがすすめられることがあります。尿の流れを保つことが目的ですが、持病などによって水分制限が必要な場合は医師の指示を優先してください。
また、激しい運動や強い負荷のかかる活動では、痛みや血尿が出やすくなる場合があります。例えば長時間のランニングや重い荷物を持つ作業では、症状が悪化しないか注意しましょう。
尿管ステントによる血尿は大丈夫?
尿管ステントを入れていると、尿に少量の血が混じることがあります。これはステントが尿管や膀胱の粘膜を刺激することで起こる場合があります。
ただし、血尿の量が多い、血の塊が出る、強い痛みを伴う、発熱がある場合などは注意が必要です。感染症や尿の流れの問題が関係している可能性もあるため、医療機関へ連絡しましょう。
「ステントを入れているから普通の症状」と自己判断せず、普段と違う変化があれば担当医に確認することが安心につながります。
尿管ステントで強い痛みがある場合に確認したいこと
尿管ステントによる痛みが強い場合、単なる違和感ではなく別の原因が隠れていることがあります。例えば尿路感染症、ステントの位置の問題、尿の流れの悪化などです。
以下のような症状がある場合は、早めに医療機関へ相談しましょう。
- 高熱や寒気がある
- 我慢できないほど強い腰痛や腹痛がある
- 尿が出にくい、ほとんど出ない
- 血尿が急に増えた
- 吐き気や体調不良が強い
痛み止めなどで症状をコントロールできる場合もありますが、自己判断で薬を増やしたりせず、処方された薬の使い方を守ることが大切です。
尿管ステントの痛みを和らげるためにできること
尿管ステントによる不快感を軽減するためには、医師から処方された薬を正しく使用することが基本です。場合によっては、膀胱の刺激による症状を抑える薬が使われることもあります。
また、無理をしすぎず、体調に合わせて活動量を調整することも重要です。症状が強い日は休息を取り、体に負担をかけないようにしましょう。
例えば外出予定がある場合は、事前にトイレの場所を確認しておくことで、頻尿への不安を減らすこともできます。
まとめ:尿管ステントは違和感や痛みが出ることがあるが個人差が大きい
尿管ステントは尿の流れを確保するために重要な医療器具ですが、入れた後に痛みや違和感を感じる人もいます。排尿時の痛み、頻尿、腰の痛み、血尿などは比較的よく見られる症状です。
一方で、症状の強さや感じ方には大きな個人差があります。軽い違和感で済む人もいれば、生活に影響するほど不快に感じる人もいます。
強い痛み、発熱、尿が出ない、血尿がひどいなどの症状がある場合は、我慢せず医療機関へ相談してください。尿管ステントについて不安がある場合も、担当医に症状や生活上の困りごとを伝えることで、適切な対応を受けやすくなります。


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