こんにちは!Awaisoraの管理人です。
皆さんはオゾンについてどんなイメージをお持ちでしょうか?もしかしたら「地球を紫外線から守ってくれる良い奴」なんて思っている方もいるのではないでしょうか?実際はその通りで、オゾンは有害な紫外線から地球と人間を含めた生物を守ってくれています。このようにオゾンは、地球と生物にとってとてもいい性質を持っていますが、実は生物にとっては悪い性質も持っています。
今回は、そんなオゾンについて、「オゾンとは何か」「オゾンの化学的な特徴」、「オゾンの利用例」、「オゾン層が破壊されるメカニズム」以上4つの点を解説していこうと思います!「オゾンのことをまとめて知りたい!」や「オゾンについて忘れてしまった」といった方々の参考になれるよう勤めていくのでよかったら勉強していってくださいね!
オゾンとは酸素原子が3つ結合しあっている同素体
オゾン(O3)は、大気に自然分布している酸素分子(O2)と一緒の酸素原子の同素体です。主に上空10kmから50kmの間にある「成層圏」に多く分布しています。私たちが住んでいる地上には、あまり分布していない物質なのでもしかしたら「今まで意識をしてこなかった」という方もいるのではないでしょうか?
オゾンの化学的な特徴
まずは、オゾンの基礎情報となる化学的な特徴について解説していきます。
オゾン(O3)は酸素(O2)の、酸素原子(O)による同素体のため、とても似ている分子ですが、酸素とは異なった特徴を豊富に持っています。分子の特徴といえば、色やにおい、性質などいろいろありますよね。以下では、そんなオゾンの異なる特徴をご紹介していきます。
オゾンの色
オゾンの色は化学的な状態によって変化します。
気体 | 薄青色 |
液体 | 紺色 |
固体 | 濃紫色 |
オゾンの臭い
オゾンには以下のような特徴的な刺激臭があります。
- 生臭い
- 雨
- 刺激臭
オゾンの毒性
オゾン(O3)は強い酸化力を持っている為、高濃度(1ppm以上)では猛毒です。
オゾン濃度 影響 0.01~0.02ppm 多少の臭気を覚える(やがて馴れる) 0.1ppm 明らかな臭気があり、鼻や喉に刺激を感じる 0.2~0.5ppm 3~6時間曝露で視覚が低下する 0.5ppm 明らかに上部気道に刺激を感じる 1~2ppm 2時間曝露で頭痛、胸部痛、上部気道の渇きとせきが起こり、曝露を繰り返せば慢性中毒にかかる 5~10ppm 脈拍増加、体痛、麻痺症状が現れ、曝露が続けば肺水腫を招く 15~20ppm 小動物は2時間以内に死亡する 50ppm 人間は1時間で生命が危険な状態になる 出典「オゾン処理調査報告書」日本水道協会
高濃度のオゾンを吸い込むと急性中毒や慢性中毒と呼ばれる中毒症を引き起こします
急性中毒ではオゾンの強い酸化力により目や呼吸器が刺激され、オゾンが高濃度になるにつれて咳やめまいが引き起こされていきます。さらに高濃度になると呼吸困難や麻痺、そして昏睡状態になり、放置しておけば死亡します。
慢性中毒では体がだるく感じたり神経過敏など神経の異常や、呼吸器の異常が起こります。
オゾンの利用例
- 消臭
- 除菌
- ゴキブリ対策
オゾンには以上のような利用例があります。以下では、より具体的にご解説していきます。
1.消臭
オゾンには強力な酸化作用があるため、殺菌やウイルスの不活化や脱臭、脱色、有機物の除去などに利用ができます。
ただし、オゾンは地表付近には多く分布していません。これだとオゾンを活用して、人間のライフスタイルの向上に役立たせることは現実的ではないということで、オゾン発生器という名前の通りオゾンを簡単に発生させることができるマシンが開発されています。
2.除菌
オゾン濃度の高い場所に菌を設置すると、菌が殺菌されることが専用の器具を使って観察できます。殺菌される理由は、オゾンの強い酸化作用が菌を核レベルで破壊するためです。
上記のようにオゾンは除菌としても利用することが可能です。
3.ゴキブリ対策
オゾン濃度の高い場所にゴキブリを放つと、ゴキブリはその場所から離れていきます。この効果を利用して家の中に一度、適度にオゾンを充満させておけば、家からゴキブリが忌避することが予測できゴキブリ対策となります。
以上、オゾンの利用例でした。
続いては、このオゾンが自然界に豊富に分布している部分のオゾン層について、オゾン層が破壊されるメカニズムについて解説していきます。
オゾン層が破壊されるメカニズム
オゾンときいたらオゾン層が思い浮かぶ人もいるのではないでしょうか?そこでオゾン層が破壊されるメカニズムを化学式で表すとこうなります。
O3(オゾン) + Cl (塩素原子) → ClO (一酸化塩素) + O2(酸素分子)
ClO (一酸化塩素) + O (酸素原子) → O2(酸素分子) + Cl (塩素原子)
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今回は、オゾンとは何か?について解説しました。オゾンは人間にとって有益な性質と有害な性質、メリットとデメリットを持っています。オゾンを利用する方は取り扱いに十分注意してください。
最後までお読みいただきありがとうございました!
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