子どもの頃に使っていたおしゃぶりや指しゃぶりが、思春期や高校生になってもやめられず悩んでいる人は少なくありません。特に寝る前の習慣として残っている場合、「自分だけがおかしいのでは」と不安になることがあります。しかし、睡眠や安心感と深く結びついた行動には心理的な背景があることも多く、無理に否定するだけでは改善しにくいケースもあります。
この記事では、おしゃぶりや指しゃぶりが続く理由、依存との違い、改善の進め方、実際に取り組みやすい習慣などをわかりやすく解説します。
思春期や高校生でもおしゃぶり・指しゃぶりが続くことはある
おしゃぶりや指しゃぶりは乳幼児だけのものと思われがちですが、実際にはストレスや不安、睡眠時の安心感と結びついて長く続く人もいます。
特に寝る前は、人がもっとも無防備になりやすい時間帯です。そのため、幼少期から続いていた「安心する行動」が無意識に残ることがあります。
例えば、受験、人間関係、家庭環境、学校生活などで強い緊張が続くと、脳は安心できる習慣を求めやすくなります。その結果、指しゃぶりやおしゃぶりが“落ち着くスイッチ”として固定化される場合があります。
「おかしい」と決めつける前に知っておきたいこと
ネット上では「高校生でおしゃぶりは異常」など極端な意見を見ることがあります。しかし、睡眠時の癖や安心行動は個人差が大きく、単純に年齢だけで正常・異常を判断できるものではありません。
もちろん、生活に大きな支障が出ている場合や、強い自己嫌悪、睡眠障害、ストレス症状がある場合には専門家への相談も大切です。ただ、「恥ずかしいから無理やりやめる」という方法だけでは逆に不安が強くなるケースもあります。
特に思春期は心身の変化が大きく、ストレス耐性も不安定になりやすい時期です。安心感を求める行動自体は、人間にとって自然な側面もあります。
やめようとしても眠れない理由
おしゃぶりや指しゃぶりが習慣化すると、脳が「これをすると眠れる」と学習してしまいます。これは条件反射に近い状態です。
そのため、急にやめようとすると脳が違和感を覚え、「いつもの安心感がない」と感じて寝つきが悪くなることがあります。
例えば、普段から音楽を聞きながら寝ている人が突然無音にすると落ち着かなくなるのと似ています。長年続いた行動ほど、脳に深く定着しやすいのです。
また、指しゃぶりは口周りへの刺激によってリラックスしやすくなる場合があります。そのため、不安が強いと無意識に繰り返しやすくなります。
無理なく改善していくための方法
寝る前の安心習慣を置き換える
急に完全禁止にするよりも、別の安心行動へ少しずつ置き換える方法が現実的です。
例えば、以下のような方法があります。
- 抱き枕やクッションを使う
- 温かい飲み物を飲む
- リラックス音楽を流す
- アロマや香りを使う
- 深呼吸をする
「眠る前=安心できる時間」と脳に再学習させることが大切です。
少しずつ回数や時間を減らす
完全にゼロを目指すと失敗した時に自己嫌悪につながりやすくなります。
例えば、「寝落ちする直前だけにする」「最初の10分だけ我慢する」など、小さな段階を作ると継続しやすくなります。
実際に習慣改善では、“少しずつ脳を慣らす”方法が有効とされています。
睡眠環境を整える
睡眠不足やストレスが強いと安心行動への依存も強まりやすくなります。
以下のような基本的な睡眠対策も重要です。
- 寝る1時間前はスマホを見すぎない
- 毎日同じ時間に寝る
- カフェインを夜に摂りすぎない
- 部屋を暗めにする
寝つきそのものが改善すると、おしゃぶりや指しゃぶりへの依存感が弱まることもあります。
歯並びや健康への影響はある?
長期間の指しゃぶりやおしゃぶりは、場合によっては歯並びや噛み合わせに影響することがあります。
特に強い力で長時間続く場合、前歯の位置や顎のバランスに変化が出るケースもあります。
もし口元の変化が気になる場合は、歯科医院で相談してみるのも一つの方法です。最近では思春期や成人の癖について相談を受ける歯科も増えています。
不安やストレスが強い場合は相談も大切
もし「やめたいのに強い不安でできない」「眠れず生活に支障が出ている」「自分を責め続けてしまう」という状態が続く場合は、一人で抱え込まないことも大切です。
学校のカウンセラー、心療内科、メンタルクリニックなどでは、睡眠や不安習慣について相談できることがあります。
相談することは特別なことではなく、「安心して眠れる状態を作るためのサポートを受ける」という考え方で問題ありません。
まとめ
おしゃぶりや指しゃぶりが思春期や高校生になっても続いていると、不安や恥ずかしさを感じることがあります。しかし、睡眠や安心感と深く結びついた習慣は、単純な意思の弱さだけで続くわけではありません。
無理に否定するよりも、少しずつ安心できる別の習慣へ置き換えたり、睡眠環境を整えたりすることが改善への近道になる場合があります。
焦って急にやめようとするより、「少しずつ脳を慣らしていく」という視点で取り組むことが大切です。

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