耳の痛みや違和感が続き、鼻をつまんで耳抜きをすると一時的に楽になる場合があります。しかし、耳の痛みの原因は中耳炎だけではなく、耳と鼻をつなぐ耳管の不調や鼻の炎症など、さまざまな原因が関係していることがあります。
一度病院で中耳炎と診断された場合でも、症状が長引くときは別の状態が隠れている可能性があります。耳の痛みが続く場合に考えられる原因や、再度受診するときのポイントについて解説します。
耳が痛いときに鼻をつまんで治そうとする理由
鼻をつまんで息を軽く送り、耳の圧力を調整する方法は「耳抜き」と呼ばれます。飛行機や山登り、トンネルなど気圧が変化する場所で耳が詰まったように感じたときにも使われる方法です。
耳と鼻の奥は「耳管」という細い管でつながっています。この耳管がうまく開かないと、耳の中の圧力が調整できず、耳が詰まる感じや痛み、聞こえにくさが起こることがあります。
例えば風邪をひいた後や鼻炎がある場合、鼻の奥の腫れによって耳管の働きが悪くなり、耳に違和感が残ることがあります。
中耳炎が治ったのに耳の痛みが続く原因
中耳炎は治療を受けても、すぐに完全な状態へ戻るとは限りません。特に子どもや鼻の症状がある人では、中耳の炎症が落ち着いた後も耳に液体が残る「滲出性中耳炎」の状態になることがあります。
滲出性中耳炎では、強い痛みよりも耳が詰まった感じ、音がこもる、聞こえにくいといった症状が出やすい特徴があります。本人は「まだ治っていない」と感じることがあります。
また、中耳炎以外にも外耳炎、耳管狭窄症、鼻や喉の炎症、顎関節の問題などでも耳の周辺に痛みを感じることがあります。
耳抜きを繰り返しても改善しない場合に注意すること
耳抜きは適切に行えば圧力調整に役立つことがありますが、強く鼻をつまんで無理に息を送り込むことは避けたほうがよいです。強い圧力が耳にかかることで、鼓膜に負担がかかる可能性があります。
例えば、耳が痛い状態で何度も強い耳抜きをしても改善しない場合は、単なる圧力の問題ではなく、炎症や耳管の異常が原因になっていることがあります。
耳の違和感を和らげるためには、鼻を強くかまない、鼻炎や風邪の症状を放置しない、十分な休養を取ることも大切です。
もう一度耳鼻科を受診したほうがよい症状
一度中耳炎と診断されていても、以下のような症状が続く場合は再度耳鼻科で相談することがおすすめです。
- 耳の痛みが数日以上続いている
- 耳が詰まった感じが改善しない
- 聞こえにくくなった
- 耳鳴りがする
- 耳から液体や膿が出る
- 発熱や強い痛みがある
前回の診察から時間が経っている場合、症状の変化によって診断や治療方法が変わることがあります。同じ耳鼻科でも再診できますし、別の耳鼻科で意見を聞くことも選択肢の一つです。
受診時には「いつから痛いのか」「耳抜きをするとどう変化するのか」「聞こえ方に変化があるか」「鼻水や鼻づまりがあるか」などを伝えると、医師が原因を判断しやすくなります。
耳の痛みと鼻の症状は関係していることが多い
耳の不調は耳だけを見るのではなく、鼻や喉の状態も確認することが重要です。耳管は鼻の奥につながっているため、鼻炎や副鼻腔炎などが影響することがあります。
例えば、鼻づまりが続いている人が耳の詰まりを感じる場合、耳だけを治療しても原因となる鼻の炎症が改善しなければ症状が残ることがあります。
そのため耳鼻科では、耳の中だけでなく鼻や喉の状態も含めて診察します。耳の痛みが長引く場合は、自己判断で耳抜きを続けるより専門家に確認することが大切です。
自宅でできる対処と避けたい行動
耳の痛みがある間は、無理に耳を触ったり、綿棒で奥まで掃除したりすることは避けましょう。耳の中を刺激すると炎症が悪化する可能性があります。
また、鼻水や鼻づまりがある場合は、鼻を強くかまず、片方ずつ優しくかむようにします。強く鼻をかむと、鼻の中の分泌物が耳側へ影響することがあります。
症状が軽くても長期間続く場合は、自然に治るのを待ち続けるより、原因を確認することが安心につながります。
まとめ:耳の痛みが続く場合は中耳炎以外の原因も確認する
耳の痛みや詰まりが続き、鼻をつまんで耳抜きをしたくなる場合、耳の圧力調整を行う耳管に問題が起きている可能性があります。中耳炎の治療後でも、耳に液体が残っていたり、鼻の炎症が影響していたりすることがあります。
一度診察を受けても症状が改善しない場合は、再度耳鼻科で状態を確認することが大切です。特に痛み、聞こえづらさ、耳鳴り、耳だれなどが続く場合は早めに相談しましょう。
耳の症状は原因によって対処方法が異なるため、自己判断で耳抜きを繰り返すより、耳・鼻・喉を総合的に診てもらうことが改善への近道になります。


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