年齢を重ねると「昔は耳あかがよく出ていたのに、最近はほとんど出なくなった」と感じる人がいます。耳あかが減ること自体は珍しい変化ではありませんが、なぜそのような違いが起こるのか気になる人も多いでしょう。
この記事では、加齢によって耳あかが少なく感じる理由や、耳の中で起こる変化、注意したい症状について詳しく解説します。
耳あかができる仕組みとは
耳あかは、耳の穴の皮膚にある耳垢腺や皮脂腺から出る分泌物に、古くなった皮膚やほこりなどが混ざってできるものです。
耳あかには、単なる汚れというだけではなく、耳の中を乾燥や細菌から守る役割があります。適度な量の耳あかは、耳の健康を保つために必要なものです。
通常は耳の入り口付近の皮膚が少しずつ外側へ移動することで、古い耳あかも自然に排出されます。
年齢とともに耳あかが減る主な理由
加齢によって耳あかが少なくなる大きな理由の一つは、耳の中にある分泌腺の働きが低下するためです。
若い頃は皮脂や汗などの分泌が活発ですが、年齢を重ねると皮膚全体の機能が変化し、耳垢腺から出る分泌物も減少することがあります。
例えば、若い頃は耳かきが頻繁に必要だった人でも、高齢になると耳あかが乾燥して少量になり、耳掃除の頻度が減る場合があります。
耳あかの量だけでなく性質も変化する
加齢による変化は、耳あかの量だけではありません。耳あかの状態や硬さも変わることがあります。
皮脂の分泌が減ることで、耳あかが乾燥しやすくなったり、以前より粉っぽく感じたりする場合があります。
一方で、乾燥した耳あかは耳の奥にたまりやすくなることもあります。耳あかが少ないと思っていても、実際には奥で固まっているケースもあります。
高齢になると耳あかがたまりやすくなることもある
「耳あかが出なくなった」と感じても、必ずしも耳の中がきれいになっているとは限りません。
年齢を重ねると、耳の穴の皮膚の新陳代謝が低下したり、耳あかを外へ運び出す働きが弱くなったりするため、耳あかが自然に排出されにくくなることがあります。
例えば、耳が聞こえにくくなった、耳が詰まった感じがするという場合、耳あかが奥で固まっている耳垢栓塞が原因になっていることもあります。
耳掃除をしすぎないことも大切
耳あかが減ったと感じると、逆に一生懸命耳掃除をしたくなる人もいます。しかし、耳掃除のしすぎは耳の皮膚を傷つけたり、耳あかを奥へ押し込んだりする原因になります。
耳の中には自浄作用があり、通常は自然に耳あかを外へ運ぶ仕組みがあります。そのため、耳の入り口付近を優しく清潔にする程度で十分な場合が多いです。
特に高齢者の場合、皮膚が薄く傷つきやすくなるため、強い力で耳かきをすることは避けたほうが安心です。
耳あかの変化で受診を考えたほうがよいケース
耳あかが減ったことだけで心配する必要はありませんが、以下のような症状がある場合は耳鼻科で相談すると安心です。
- 耳が聞こえにくくなった
- 耳が詰まった感じが続く
- 耳鳴りがする
- 耳の痛みやかゆみがある
- 耳だれが出る
特に突然の聴力低下や強い痛みがある場合は、耳あか以外の原因が隠れている可能性もあります。
まとめ:年齢による耳あかの減少は自然な変化の一つ
年をとると耳あかが出にくく感じるのは、耳の中の分泌機能や皮膚の状態が変化するためです。これは多くの人に起こる自然な加齢変化の一つです。
ただし、耳あかが少ないと思っていても、耳の奥にたまっている場合があります。聞こえにくさや違和感がある場合は、無理に耳掃除をせず耳鼻科で確認してもらうことが大切です。
耳あかは耳を守る役割もあるため、量だけを見るのではなく、耳全体の状態を健康管理の一つとして確認するようにしましょう。


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