アトピー性皮膚炎と円形脱毛症を併発している方の中には、デュピクセント(デュピルマブ)による治療を受けている方も少なくありません。しかし治療開始後も抜け毛が続いたり、一時的に頭髪が薄くなったように感じたりすると、不安になることもあるでしょう。
円形脱毛症やアトピーに関連する脱毛は経過に個人差が大きく、治療中に起こる変化もさまざまです。この記事では、デュピクセント治療中の抜け毛や回復過程、受診の目安について解説します。
アトピー性皮膚炎と円形脱毛症には関連がある
円形脱毛症は自己免疫の異常が関与すると考えられており、アトピー性皮膚炎との関連も指摘されています。
特にアトピー体質の方は、そうでない方と比べて円形脱毛症を発症しやすい傾向があるとされています。
また、頭皮の炎症やかゆみによる掻破(そうは)行動が続くと、毛髪環境に影響を与えることもあります。
デュピクセント治療中に抜け毛が続くことはあるのか
デュピクセントはアトピー性皮膚炎の炎症を抑える治療薬ですが、治療開始後すぐに毛髪の状態が改善するとは限りません。
毛髪には成長期・退行期・休止期というヘアサイクルがあり、炎症が改善しても毛髪の変化が現れるまで数か月以上かかる場合があります。
そのため、治療開始後も一定期間は抜け毛が続くケースがあります。
ただし、抜け毛の増加が必ずしも回復過程を意味するわけではありません。
回復過程で一時的に抜け毛が目立つことはある?
毛髪が生え変わる過程では、一時的に抜け毛が増えたように感じることがあります。
例えば休止期に入っていた毛髪が抜け、新しい毛髪が生えてくる準備段階でボリュームの低下を感じることがあります。
また、短く細い毛が増え始める時期には、見た目としてはまだ改善を実感しにくい場合もあります。
しかし、頭頂部の薄毛が進行しているように見える場合や脱毛範囲が広がっている場合には、別の要因も考慮する必要があります。
抜け毛が続く場合に考えられる原因
円形脱毛症は一つの原因だけで発症するわけではなく、複数の要素が関与することがあります。
| 考えられる要因 | 内容 |
|---|---|
| 円形脱毛症の活動性 | 自己免疫反応が継続している |
| アトピーの影響 | 頭皮炎症やかゆみの持続 |
| 休止期脱毛 | ストレスや体調変化による脱毛 |
| 栄養状態 | 鉄分やたんぱく質不足など |
| その他の脱毛症 | 男性型脱毛症や女性型脱毛症など |
特に脱毛が長期間続く場合は、円形脱毛症以外の脱毛症が合併しているケースもあります。
このような場合は早めに皮膚科へ相談を
治療中であっても、次のような症状がある場合は早めの受診が推奨されます。
- 脱毛範囲が広がり続けている
- 頭頂部全体が薄くなってきた
- 眉毛やまつ毛にも脱毛がみられる
- 頭皮の赤みや強いかゆみがある
- 治療開始後も改善傾向がみられない
現在の治療経過を確認し、必要に応じて追加検査や治療方針の見直しが行われることがあります。
まとめ
アトピー性皮膚炎と円形脱毛症を併発している場合、デュピクセント治療中であっても一定期間抜け毛が続くことがあります。また、毛髪の生え変わりの過程で一時的に抜け毛が増えたように感じるケースもあります。
ただし、抜け毛の増加が必ず回復のサインとは限らず、脱毛範囲の拡大や頭頂部の薄毛進行がみられる場合は別の要因も考えられます。不安がある場合は自己判断せず、皮膚科や脱毛症を専門とする医療機関へ相談することが大切です。


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