親知らずの抜歯後は数日間の痛みや腫れが起こることがありますが、一度落ち着きかけた痛みが数日後に強くなると不安になるものです。特に下顎の埋伏親知らずを歯茎の切開や歯の分割を伴って抜歯した場合は、通常よりも術後症状が強く出ることがあります。
抜歯後4〜5日目に強い痛みが現れた場合には、術後の正常な経過だけでなく、いくつかの原因が考えられます。
親知らず抜歯後の一般的な痛みの経過
通常、親知らず抜歯後の痛みは術後24〜72時間頃にピークを迎え、その後徐々に軽減していくことが多いとされています。
しかし、下顎の親知らずで歯茎を切開したり、歯を砕いて取り出したりする難しい抜歯では、術後1週間程度痛みが続くこともあります。
特に神経に近い位置に埋まっていた親知らずの場合は、周囲組織への負担も大きくなりやすいため、痛みが長引くケースがあります。
ドライソケットの可能性とは
抜歯後4〜5日目から痛みが強くなる場合にまず考えられるものの一つがドライソケットです。
ドライソケットとは、本来傷口を保護する血餅(けっぺい)が剥がれたり十分に形成されなかったりすることで、骨が露出して強い痛みを引き起こす状態です。
ただし、見た目だけでドライソケットかどうかを判断することは難しく、穴が目立たない場合でも発生していることがあります。
特に痛み止めが切れると強い痛みで目が覚めるような場合は、歯科医院で確認してもらうことが重要です。
神経に近かった場合に起こり得る症状
下顎の親知らずは下歯槽神経という重要な神経に近接していることがあります。
抜歯時に神経周囲へ強い刺激が加わると、抜歯部位だけでなく周囲の歯や耳、顎関節周辺に関連痛が出ることがあります。
例えば、隣の7番の歯が虫歯のようにキーンと痛んだり、耳の奥がズキズキしたりする症状が現れることもあります。
これらは必ずしも神経損傷を意味するわけではありませんが、経過観察が必要な場合があります。
感染や炎症が原因となるケース
熱や大きな腫れがなくても、抜歯窩周囲に軽度の炎症が起こっていることがあります。
特に食べかすが入り込んだ場合や、傷口の治癒が遅れている場合には痛みが続くことがあります。
感染が進行すると発熱、強い腫れ、口が開きにくい症状、膿のような味や臭いが出ることもあります。
早めに歯科医院へ連絡した方がよい理由
親知らず抜歯後の経過には個人差がありますが、術後5日目で鎮痛薬が切れるたびに強い痛みが出る場合は、一度抜歯した歯科医院へ相談することが望ましいとされています。
診察ではドライソケットの有無や感染兆候、治癒状況を確認してもらうことができます。
また、痛み止めが残り少ない場合は追加処方が必要になることもあります。
まとめ
親知らず抜歯後5日目以降に強い痛みが現れる場合、難抜歯による術後反応だけでなく、ドライソケットや炎症、神経周囲への刺激など複数の原因が考えられます。
特に鎮痛薬が切れると眠れないほどの痛みがある場合や、隣の歯や耳まで痛みが広がる場合は、自己判断せず早めに歯科医院へ連絡し診察を受けることが大切です。適切な処置によって痛みが大きく改善することも少なくありません。


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