リストカットやレッグカットをやめたい人へ|衝動が起きた時の対処法と回復へのステップ

ストレス

強いストレスや感情の波によって、自分の体を傷つけたくなる衝動が出てしまうことがあります。特に双極性障害(躁うつ病)などでは、気分の変化や苦しい感情を抱えた時に、自傷行為が一時的な逃げ場のように感じられることがあります。

しかし、自傷行為は「意思が弱いから起こるもの」ではありません。多くの場合、耐えられないほどの苦痛や緊張を和らげるために、脳が選んでしまった対処方法の一つです。この記事では、自傷衝動が起きる理由や、やめていくための具体的な方法について解説します。

自傷行為をしてしまうのは意思が弱いからではない

リストカットやレッグカットなどの自傷行為を繰り返してしまうと、「自分は我慢できない人間だ」「自分の意志が弱い」と責めてしまうことがあります。

しかし、自傷行為には強いストレス、不安、怒り、孤独感、自己否定感などの感情を一時的に和らげる働きがあります。その瞬間だけ気持ちが楽になるため、脳が「苦しい時の対処法」として覚えてしまうことがあります。

例えば、強い不安で頭の中がいっぱいになった時に、痛みを感じることで意識がそちらへ向き、感情の波が一瞬弱まることがあります。これは本人の性格の問題ではなく、苦しさに対処しようとしている状態です。

自傷したくなる衝動が起きた時の対処方法

自傷衝動は、ずっと続くものではなく、波のように強くなったり弱くなったりします。そのため、衝動がピークを過ぎるまで安全に時間をやり過ごすことが重要です。

具体的には、冷たい水で手を洗う、氷を握る、輪ゴムを手首につけて軽く弾く、紙に感情を書き出すなど、体に大きな傷をつけない方法で刺激を置き換える方法があります。

また、カッターや刃物など衝動時に使ってしまう物は、自分の部屋ではなく家族や信頼できる人に預ける、購入しにくい環境を作るなど、行動までの距離を遠くする工夫も役立ちます。

自傷を繰り返す流れを理解することが改善の第一歩

自傷行為を減らしていくためには、「なぜその瞬間にしたくなったのか」を振り返ることが大切です。

例えば、「嫌な出来事があった」「誰かに否定された気がした」「眠れなかった」「気分が急に落ち込んだ」など、きっかけを記録すると、自分が危険になりやすい状況が見えてきます。

自傷したくなった時に毎回同じパターンがある場合、その前段階で別の対処方法を入れることで、少しずつ衝動を弱められることがあります。

双極性障害と自傷衝動の関係

双極性障害では、気分が大きく変化することがあります。気分が落ち込んでいる時には強い自己否定や絶望感が出たり、感情を抑えることが難しくなったりする場合があります。

そのため、自傷衝動がある場合は、単に「我慢する」だけではなく、主治医や精神科医にそのことを伝えることが大切です。

自傷について話すことは勇気が必要ですが、医療者にとっては治療を考えるための重要な情報です。薬の調整や心理療法、ストレスへの対処方法を一緒に考えることができます。

傷が深い場合や血が止まらない場合の対応

自傷による傷が深い、血がなかなか止まらない、傷口が大きく開いている場合は、感染や出血の危険があります。清潔なガーゼや布で圧迫して止血し、必要に応じて医療機関へ相談してください。

また、「また切ってしまいそう」「自分では止められない」と感じるほど衝動が強い場合は、一人で耐え続ける必要はありません。家族や友人、医療機関、地域の相談窓口などにつながることが大切です。

今この瞬間に自分を傷つけそうなほど危険な状態であれば、身近な人に助けを求めたり、緊急の場合は地域の救急サービスへ連絡することも選択肢になります。

まとめ

自傷行為をしてしまうことは、意思が弱いからではありません。強い苦しさを何とか乗り越えようとして身についた対処方法である場合があります。

やめるためには、衝動を責めるのではなく、衝動が起きる理由を知り、安全な代替方法を増やしていくことが大切です。

一人で抱え込まず、双極性障害の治療と合わせて専門家に相談することで、少しずつ自傷以外の方法で感情を扱えるようになる可能性があります。今まで何度も我慢しようとしてきたこと自体が、回復へ向かう大切な一歩です。

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