双極性障害1型の患者さんの中には、カウンセリングや通院を続けることが難しい方がいます。これは症状の特性や生活環境、心理的要因などが複雑に絡み合っているためです。この記事では、なぜ通院が続かないことがあるのかを具体的な例を交えながら解説し、支援方法についても紹介します。
症状の波による影響
双極性障害1型では、躁状態と抑うつ状態が交互に現れます。躁状態では気分が高揚し、自己評価が過剰になるため「自分はもう治った」と感じ、通院を中断してしまうことがあります。
一方、抑うつ状態では無気力や集中力の低下、外出への不安が強くなり、通院自体が大きな負担に感じられることがあります。例えば、ある患者さんは抑うつ期に予約を忘れたり、電車に乗る気力が出ずに通院を断念したことがあります。
治療に対する理解不足や不安
治療の効果や副作用に関する不安も、通院を続けられない一因です。薬の副作用で体調が悪くなった場合、「薬は自分に合わない」と感じ、自己判断で中止してしまうことがあります。
また、カウンセリングの内容が理解できない場合や、心理療法に対して疑問を持つと、次回の予約に行く意欲が低下することがあります。例えば、ある方は心理セラピーで過去の辛い体験を話すことが負担になり、途中で通院をやめてしまいました。
生活環境やサポートの有無
通院を続けるには、家族や周囲のサポートも重要です。交通手段が限られている場合や、仕事・学業との両立が難しい場合、通院が生活の大きな負担となります。
一方で、家族が一緒に通院してくれる、予約管理を手伝ってくれるなどのサポートがあると、通院継続率は向上します。例えば、兄弟が送迎してくれたことで、抑うつ期でも定期的に通院できた患者さんもいます。
モチベーション維持の工夫
通院を継続するためには、モチベーションを保つ工夫が有効です。通院の目的を明確にする、症状日記をつけて改善を実感する、短期的な目標を設定するなどの方法があります。
また、医師やカウンセラーと相談し、通院頻度や方法を柔軟に調整することも大切です。オンライン診療や電話相談を活用するケースも増えています。
まとめ
双極性障害1型で通院が続かない理由は、症状の波、治療への不安、生活環境やサポートの有無など多岐にわたります。患者さん本人だけでなく、家族や医療者が協力して、無理のない形で通院を継続できる環境を整えることが重要です。


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