こんにちは!Awaisoraの管理人です。
ウィキペディアを利用していると、度々ポップアップされる寄付要求があります。
この寄付要求はかなりの頻度で、利用者からウィキメディア財団のメーリングリストに「うざい」と抗議の声があがったり、検索補助上位には「ウィキペディア 寄付 詐欺」と表示されていたりします。
筆者の僕自身、Wikipedia(ウィキペディア)のしつこい寄付要求には「詐欺か!?」とツッコミを入れたくなる位は、うんざりしています。
そこで今回、そんなウィキペディアの寄付事情にメスを入れるべく、Wikipedia(ウィキペディア)が大好きな僕が、詐欺に疎めな方向けに、詐欺なのかどうかを検証していきたいと思います!
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そもそもサイト運営にそんなにお金かかるの?
寄付要求の背景は、Wikipedia(ウィキペディア)を運営するための「維持費(サーバー代・プログラム・人件費)」が足りていないことが、寄付要求のポップアップ通知で説明されています。
ですが、そもそも維持費ってそんなにかかるのかと、疑問に思っている方もいるでしょう。
そこで、維持費の概算ができる募金されたお金の数ですが、ウィキメディア財団(WMF)は、2009年には、合計800万ドルを寄付、2011年1月1日におよそ50万件の寄付が140カ国から50日間で集まり、1600万ドルの資金調達に成功したと発表しています。
つまり、このことからわかるのは、2年間でおよそ800万ドルの維持費が掛かるということです。ちなみに日本円に換算すればおよそ8億円です。
しかし、そんな募金活動ですが財務データに少し驚きの事実が記載されていることが発覚します。
「The Daily Dot」Rob Price記者の調べによると、寄付された資金の684,000ドルは、財団職員の家具に使われたことがあったようです。
the WMF spent almost $684,000 on furniture.
引用:The Daily Dot
翻訳すると、「WMFは家具にほぼ684,000ドルを費やしました。」と記述されています。
でも、684,000ドルは、日本円でおよそ70万円ほどです。これは、許容範囲内なのではないでしょうか。
詐欺ではないけれど批判はある
Wikipedia(ウィキペディア)は、寄付された寄付金の中には、職員の家具代が入っていると前述しました。
しかし、しっかりウィキペディアの維持費として使っているので、詐欺ではないことがわかりますね。
でも、こういった募金活動にはWikipedia(ウィキペディア)の技術者や利用者などの各方面から批判があるようです。
批判1.「私たちは広告を決して実行しない」という広告
ウィキペディアがウェブサイトに広告バナーを掲載しない理由として、「中立性、独立性、公平性」を維持するためとメディア財団は説明しています。
しかし、The Washington Post(ワシントンポスト)の記者「Caitlin Dewey(ケイトリン・デューイ)」さんの記事に、ウィキメディア財団の資金調達チームの元メンバーであり、現在のウィキペディアのコンサルタントである「ピート・フォーサイス」さんは、募金活動に対して以下の発言をしていることが掲載されていました。
“It’s an advertisement that says ‘we will never run advertisements,’”“It’s an embarrassment to Wikipedia.”
引用:The Washington Post
翻訳すると「これは「私たちは広告を決して実行しない」という広告です」「それはウィキペディアにとって恥ずかしいことです。」と記述されています。
確かに、寄付要求バナーは広告バナーと同義のようなものですし、独立性に軽く引っかかっている気もしますね。
批判2.寄付したら寄付前より要求されるようになった
しつように寄付バナーが表示されるウィキペディアですが、これに対して寄付をすれば寄付要求が軽減されると思った方が、いらっしゃったかも知れません。
しかし、ツイッター上には、ウィキメディア財団に寄付した人の以下ような嘆きが、つぶやかれています。
Wikipedia、要求する寄付金額が日によって変わるのは何故だろう。
前に寄付したら、しばらくしつこく請求を繰り返されたので寄付するのをやめた。
引用:Twitter @ma-fj
何年も前にウィキペディアに寄付したことあるけど、そのすぐあとにまた追加で請求されたので「は?」みたいになってもう出したくなくなった。
引用:Twitter @kurahumi9
Wikipediaの寄付のお願いがだんだん切羽詰まってて多少の寄付は構わないけど一度でも募金するとDMがすごい来たり、もっとくれと請求するメッセージが届くって聞いて「うわ…」と思った。
引用:Twitter @GonzabroT
ちょっと対応が冷たいね…いやむしろこれは熱いかも
Wikipedia(ウィキペディア)が広告を掲載するようになったらどうなる?
広告バナーを掲載させない理由は、「中立性、独立性、公平性」だと前述しました。
しかし、一般ユーザーからは「もう一層広告を掲載してしまえばいいのではないか」という声も出てきています。
そこで、仮にWikipedia(ウィキペディア)が広告を掲載するようになったら、一体どうなるでしょうか?
ウィキペディア日本語版の管理者を2007年から2012年まで務めた「海獺」(らっこ)さんへの、J-CASTニュースの取材では以下の発言がされています。
「仮に広告を載せることになった場合、記事の執筆や編集を行うユーザーはサイトから離れるでしょう。広告掲載はウィキペディアを『崩壊』させると思いますよ」
しかし、「海獺」(らっこ)さんはこのように発言されていますが、僕は記事の執筆や編集を行うユーザーがサイトから離れるとは言い切れない(※らっこさんは言い切っていません)と思っています。
確かに、広告によって得られた収益を職員の資産にされたら記事の執筆者や編集者は減るでしょう。それだとただ働きで不平等ですから。
しかし、維持費からでた余裕な資金を寄付などに使うようにすれば、そこまで不平等感は出ないです。
なので、そこらへんは広告を掲載してもサービスしだいなんじゃないかなと思います。
ただ、間違いなくウィキペディアのコンセプトは、崩壊しますよね。
終わりに:僕の感想
今回は、ウィキペディアの寄付募集は詐欺なのかどうかを解説していきました。
ご紹介した内容をまとめると、寄付要求は詐欺ではないんだけれど、制度には批判がでているということになりますね。
個人的にはWikipediaを頻繁に利用しているので、維持費が足りないなら寄付活動もどんどん行ってほしいですが、維持費以上に過剰に要求しているのであれば「パンチ!」といった感じです。
それで執筆者が離れてしまった場合、新しい情報が更新されなくなってしまいますからね!
最後までご覧頂きありがとうございました!
コメント
調べる便利な機能です
内容充実の努力を続けて欲しいと思っています
利用者みんなが作り上げて行くものでしょうから
当面 そうした動きであることを信じて寄付も協力しましょう
(利用者の信用が無くなれば抹殺されるでしょう
そんな兆候は今見えませんから サイト運営者に頑張ってもらいましょう)
Wikipediaは世界で5番目に大きいウェブサイトです。しかし、その実態はあまり知られていません。例えば運営に関わる人々は175人未満です。(2011年調べ)
実体は財務情報で明らかにされています。職員への給料で約1600万ドル使っているので、175人で割ると、一人あたり約9万ドルになります。年収1000万円以上貰っている事になります。
収益の成長率は20%以上の右肩上がりと報告されているので、10年後、彼らの年収はどうなっているでしょうか。