目の異常を感じた時、特に視界に黒い影が現れる、視界が歪むといった症状が出ると、加齢黄斑変性(AMD)を心配することがあります。今回は、加齢黄斑変性についての基本的な知識、症状の早期発見方法、そして眼科での検査について説明します。
加齢黄斑変性とは?
加齢黄斑変性(AMD)は、主に中高年に発症する眼の病気で、視力を担う黄斑部分が障害を受け、視界が歪んだり、視野に黒い影が現れることがあります。黄斑は網膜の中心部にあり、中心視力に重要な役割を果たしています。
加齢黄斑変性には「乾性」と「湿性」の2種類があり、湿性型では急激な視力低下が見られるため、早期発見と早期治療が非常に重要です。
加齢黄斑変性の症状
代表的な症状として、視界の歪みや中心部に黒い影が見えることが挙げられます。また、スマホの画面がまぶしく感じることもあります。これらの症状は、進行していくと視力低下を引き起こすことがあるため、注意が必要です。
加齢黄斑変性では、特に視界の中心部分に異常が出るため、視力検査で異常が見逃されることもあります。格子状のデザインを見て確認するAmsler grid(アムスラ格子)テストが有効ですが、これを定期的に行うことが推奨されます。
眼科での検査と診断方法
加齢黄斑変性の診断には、眼底検査、OCT(光干渉断層撮影)、アンギオグラフィーなどが用いられます。視力検査だけでは加齢黄斑変性を完全に診断することは難しいため、より詳細な検査が必要です。
眼科で「眼底出血が見られる」と診断されても、加齢黄斑変性だけが原因ではないことがあります。視野の異常や歪みの原因が何かを明確にするため、慎重な経過観察とさらなる検査が重要です。
加齢黄斑変性の治療方法
加齢黄斑変性の治療は、湿性型の場合は特に早期治療が必要です。薬物治療としては、抗VEGF薬を眼内注射する方法があります。この治療により、新たな血管の成長を抑制し、視力の低下を防ぐことができます。
乾性型の場合は、現在有効な治療法は限られていますが、ビタミンCやE、亜鉛を摂取することで進行を遅らせる可能性が示唆されています。
加齢黄斑変性を早期に発見するためのチェックポイント
目の異常を感じたら、早期に眼科を受診することが重要です。視界に黒い影が見える、歪みがある、またはスマホの画面がまぶしく感じる場合は、早期発見が視力維持に繋がります。
また、定期的にAmsler gridテストを行い、自分の視界に異常を感じた場合はすぐに専門医の診断を受けることをお勧めします。
まとめ
加齢黄斑変性は、進行すると視力を大きく損なう可能性があるため、早期の発見と治療が重要です。視界の歪みや黒い影を感じた場合は、すぐに眼科で検査を受けましょう。湿性型の加齢黄斑変性は急速に進行するため、早期の治療が視力を守る鍵となります。定期的な検査を受け、目の健康を守りましょう。
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