季節の変わり目や急な気温差…「なんとなく体調が優れない」「このまま風邪をひきそう」という経験はありませんか?実は、気温の上下変化が〈風邪やインフルエンザなどの呼吸器感染症〉のリスクを高めるという研究報告が増えています。本記事では「寒暖差がなぜ風邪やインフルエンザを引き起こしやすいのか」「具体的な対策」「すぐできる予防法」を整理し、健康管理に役立てていただけるように解説します。
寒暖差がもたらす体の変化と感染リスクの関係
寒暖差=ただ冷えたり温まったりするというだけではなく、体温調整・免疫・粘膜の状態などに影響を与え、結果的に感染リスクを高める要因となり得ます。
例えば、〈急激な気温の低下〉があると、鼻や喉などの粘膜が冷える・乾燥することでウイルス侵入に対する初期防御機能が低下するという研究があります。([参照](https://www.healthline.com/health-news/scientists-finally-figure-out-why-youre-more-likely-to-get-sick-in-cold-weather))
また、気温低下とともに湿度も下がると、〈インフルエンザ〉の発症率が上がるとの報告もあります。([参照](https://ehjournal.biomedcentral.com/articles/10.1186/1476-069X-13-22))
風邪やインフルエンザが起きやすい「寒暖差パターン」とは
では具体的に、どんなパターンの気温変化がリスクになるでしょうか。
・暖かい日から急に冷え込んだ日
・室内暖房で温まり→外に出て冷え込むという「屋内外の体温差」が大きい状況
・乾燥した空気+気温低下による粘膜機能低下
実際の研究では「気温が比較的高めのときから急に温度が下がる」という変化が、インフルエンザ発症リスクをより高めるとの分析も出ています。([参照](https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/36789010/))
対策:寒暖差に備えるための日常的な習慣
寒暖差による影響を抑え、呼吸器感染症を予防するためにできる習慣をご紹介します。
- 首・手首・足首など体の末端を冷やさない衣服の調整と「室内外で羽織るものを1枚持つ」などの工夫
・マスク着用・加湿:乾燥した空気を防ぎ、粘膜を守る。([参照](https://health.clevelandclinic.org/can-weather-change-make-you-sick)) - 人の密集する屋内空間・換気の悪い場所を避けるまたはマスクをする:寒暖差がある冬場は人が室内に集まりやすく、ウイルスが広がりやすくなります。([参照](https://www.bupa.co.uk/newsroom/ourviews/cold-weather-illness))
- 規則正しい生活・十分な睡眠・バランスの良い食事で免疫力を高めること
もし体調不良を感じたらどうする?注意すべきサイン
寒暖差を無理していると、風邪・インフルエンザの初期症状だけでなく、重症化リスクも上がりうるため、次のようなサインがあれば早めの対処をおすすめします。
- 急に発熱・全身のだるさ・咳・喉の痛みなどが出た場合
- 体調が悪化して長引く・呼吸が苦しい・高齢・持病がある場合
こうした場合、自己判断せず医療機関への相談・検査を検討しましょう。
まとめ
寒暖差そのものが“直接”風邪やインフルエンザを起こすわけではありませんが、体の防御機能を低下させやすい環境要因となりえます。特に「急な気温低下」や「屋内外の温度差の大きさ」に注意し、衣服・保湿・マスク・換気など基本対策をしっかり行うことで、呼吸器感染症のリスクをグッと低くできます。季節の変わり目には、体の様子を見ながら無理せず健康管理を心がけましょう。


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