双極性障害の症状と診断：自分自身の振り返りと対処法

28歳の女性の方から、過去の経験を通じて、自身が双極性障害かもしれないと感じ、通院を続けるべきかどうか悩んでいるというご質問が寄せられました。双極性障害の特徴的な症状や、自己診断に基づく悩みをどのように理解し、どう対処すべきかを解説します。

1. 双極性障害とは？

双極性障害（旧称：躁うつ病）は、気分の極端な波を特徴とする精神疾患です。躁状態と呼ばれる非常にエネルギッシュで自信に満ちた状態と、抑うつ状態の両方を繰り返すことが特徴です。患者は、エネルギーの増加や衝動的な行動から、深い落ち込みや無気力を経験することがあります。

あなたの経験の中で、エネルギーが急に増し、異性との関係を持ったり、急にやる気が出て勉強を始めるといった行動は、双極性障害の躁状態に一致する部分もあります。しかし、これだけでは確定的な診断には至りません。

自己診断は難しく、また危険も伴うことがあります。症状が双極性障害に似ていると感じても、専門家による評価が必要です。精神科医は、患者の生活歴、症状、行動パターンを基に診断を行います。そのため、通院を続けることは、専門的なサポートを受け、正確な診断と治療を受けるために非常に重要です。

過去に躁状態と抑うつ状態を繰り返した経験は、双極性障害の兆候を示唆するかもしれませんが、他にも似た症状を持つ精神的な問題があるかもしれません。精神科医との継続的な相談が大切です。

双極性障害の診断基準には、躁状態や抑うつ状態の期間、症状の強度、社会生活への影響などが含まれます。あなたのように急にエネルギッシュになり、普段とは異なる行動をとることがあれば、それが躁状態の一部である可能性もあります。

躁状態の特徴的な行動としては、過度な自信、衝動的な行動、睡眠の減少、話が止まらなくなる、急激な考えの変化などが挙げられます。逆に、抑うつ状態では、無気力感、食欲や睡眠の変化、自己評価の低下などが見られます。

双極性障害は治療可能な疾患です。治療には、薬物療法と精神療法が中心となります。薬物療法では、気分安定薬や抗うつ薬、時には抗精神病薬が使用されます。精神療法では、認知行動療法（CBT）などを取り入れて、気分の波をコントロールする技術を学びます。

また、生活習慣の改善やストレス管理も重要です。健康的な食事、適切な睡眠、定期的な運動が精神的な安定を促します。

自分の症状を振り返り、双極性障害の可能性を感じるのは重要な第一歩です。ですが、自己診断ではなく、精神科での正式な診断を受けることが最も重要です。治療を始めることで、症状のコントロールが可能になりますので、通院を続けることをお勧めします。

これからのステップとしては、精神科医との定期的な診察を受けながら、薬物療法や心理的なサポートを受け、健康的な生活習慣を取り入れていくことです。双極性障害に関して疑問があれば、専門家に相談し、治療法を進めていくことが、症状を管理し、安定した生活を送るための鍵となります。