歯並びが良くても食べ物が挟まるのは普通？原因と対策を歯科目線で解説

「歯列矯正が終わったのに、なぜか食べ物が前歯に挟まる…」そんな悩みを抱える人は意外と多いです。歯並びが綺麗でも、実は食べ物が挟まるのはよくある現象なのです。この記事ではその理由と、日常でできる対策を詳しくご紹介します。

歯並びが良くても挟まるのはなぜ？

歯並びが綺麗＝完璧な噛み合わせとは限りません。以下のような理由で、歯に食べ物が挟まりやすくなることがあります。

・歯と歯の間に微細な隙間がある：
矯正後は見た目が整っていても、0.1〜0.2mm程度の隙間が生じていることがあります。

・歯の形状の個性：
前歯がやや丸みを帯びていたり、横から見て断面が三角形っぽい歯は、隣接する歯との接触面が少なく、挟まりやすいです。

・食材の性質：
繊維質（ネギ、白菜、ほうれん草など）や粘り気のあるものは、どんな歯でも挟まりやすいです。

歯列矯正後の人、元々歯並びの整っている人でも「焼き海苔」「えのき」「青菜」などは前歯や奥歯の間に挟まりやすいと感じているケースが多くあります。

中には「笑う前に舌で前歯をチェックするクセがある」といった人もおり、これは見た目に気を遣う人に多い反応です。

つまり、歯に挟まる＝あなたの歯だけの問題ではなく、日常的によくあることということです。

1. 食後のデンタルフロス習慣
気になるときだけでなく、毎食後にデンタルフロスを使う習慣をつけると清潔感が保てます。

2. 外食時にポケットサイズのミラー＆フロスを持参
友人との食事の前に化粧室でサッとチェックするだけで安心。

3. 食材をカットして工夫
青菜やネギなどの食材は事前に細かくカットすることで挟まりにくくなります。

1. 隣接面の調整：
場合によっては、歯科医院で歯と歯の接触面を微調整してもらうことで、挟まりにくくなることも。

2. 歯の形状や噛み合わせチェック：
必要に応じて咬合調整や歯の形を整える処置を受けるのも選択肢です。

3. フッ素やシーラント：
隙間ができている部分に汚れが溜まりやすい場合、虫歯予防のためにこれらの処置を提案されることもあります。

「歯を見せて笑えない」という気持ちはとてもよくわかりますが、まずは“みんな挟まることはある”という認識を持つことも大事です。

笑顔は相手に好印象を与える大事なコミュニケーションのひとつです。完璧を求めすぎず、適切なセルフケアと歯医者さんのアドバイスを活かしながら、日常の不安を一つずつ減らしていきましょう。

前歯に食べ物が挟まることは、たとえ矯正が終わっていても起こるものです。歯の形や食材の性質、咬み合わせのわずかなズレなどが関係しているため、珍しいことではありません。

大切なのは「誰でも起こり得ること」と捉え、清潔を保つケアと、気になる場合の専門医相談を組み合わせていくことです。自信を持って笑顔になれるよう、できることから始めてみましょう。