訪問リハビリテーション(ST)における疾患別のリハビリ内容やオーダーについて、特に4年目のSTが転職を考える際に役立つ情報を提供します。具体的にどのような疾患に対してSTが関与するのか、どのようなリハビリが求められるのかを解説します。
訪問リハビリテーション(ST)の役割とは
訪問リハビリテーション(ST)は、主に患者さんの自宅でリハビリを行う専門職で、特に高齢者の慢性疾患や、退院後の回復を支援する役割が大きいです。訪問リハビリでは、患者さんの日常生活に密接に関わるため、その患者特有の状況やニーズに合わせたリハビリが求められます。
ST(言語聴覚士)は、言語障害、嚥下障害、認知症に関連する問題、またそれらが引き起こす生活の困難を解決するためのリハビリテーションを提供します。訪問先での患者の状態を把握し、具体的なアプローチを計画・実施することが求められます。
訪問リハビリで多い疾患とリハビリ内容
訪問リハビリでは、以下の疾患が多く見られ、そのリハビリ内容は患者の状態に合わせて調整されます。
- 脳卒中後遺症:脳卒中後の後遺症として言語障害や嚥下障害が見られる患者が多く、これに対するリハビリが中心となります。
- 認知症:認知症による認知機能低下に対するアプローチや、嚥下機能の低下を予防するためのリハビリが必要です。
- 高齢者の衰弱や運動機能低下:高齢者の生活機能の低下に伴う言語・嚥下・運動機能の改善を目的としたリハビリが行われます。
- 呼吸器系疾患:COPD(慢性閉塞性肺疾患)などの呼吸器系疾患を抱える患者には、呼吸法や嚥下リハビリが重要な役割を果たします。
リハビリオーダーの種類とそのアプローチ
訪問リハビリでのリハビリオーダーには、患者の具体的な状態や症状に基づいたものが多くあります。以下は代表的なリハビリオーダーの例です。
- 言語療法(言語訓練):発音や理解、発語に関する訓練が含まれます。
- 嚥下訓練:食事が飲み込みにくい患者に対する訓練。嚥下障害を改善するためのエクササイズが行われます。
- 認知訓練:認知症患者への記憶訓練や注意力を高めるための活動を提供します。
- 運動機能回復訓練:歩行訓練やバランス訓練を通じて、高齢者の身体的機能を改善します。
転職を考えている4年目のSTへアドバイス
4年目のSTが総合病院から訪問リハビリに転職を考える際、疾患別のリハビリやオーダー内容を理解することが非常に重要です。訪問リハビリでは、患者一人ひとりに合わせた個別のアプローチが求められ、柔軟な対応が必要です。
転職後は、これまでの病院での経験を生かしながら、より患者さんとの密な関わりを持ちながらリハビリを行うことが求められます。疾患ごとのリハビリ方法に加えて、患者の家族とのコミュニケーションや、生活環境に応じた支援が重要になります。
まとめ
訪問リハビリテーションのSTは、特に高齢者や慢性疾患の患者が多く、個別のリハビリプランを立てることが大切です。転職を考える4年目のSTにとって、疾患別のリハビリ内容をしっかり理解し、患者の生活に密接に関わるリハビリを提供することが求められます。


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