卵を食べると気持ち悪くなったり、嘔吐してしまうという症状に悩まされている方は少なくありません。血液検査でアレルギー反応が確認できなかった場合でも、卵に対する体の反応がある場合があります。この記事では、卵アレルギーの可能性と、アレルギー検査ではわからない症状について解説します。
卵アレルギーとは?
卵アレルギーは、卵のタンパク質に対する免疫系の過剰反応によって起こるアレルギー反応です。卵アレルギーは特に子供に多く見られますが、大人でも発症することがあります。アレルギー症状としては、蕁麻疹や呼吸困難、喉の腫れなどが一般的ですが、胃腸に関する症状も現れることがあります。
卵のアレルゲンは、卵白の中に多く含まれていますが、卵黄にもアレルゲンが含まれていることがあるため、卵黄や生卵に反応する場合もあります。
アレルギー検査で異常が出ない場合
アレルギー検査を行っても、血液検査で卵に対するアレルギー反応が見つからないことがあります。これは、アレルギー反応が即時型でない場合や、アレルギーの原因となる物質が検査に反応しない場合があるからです。
例えば、卵黄と卵白に異なるアレルギー反応を示す場合、血液検査では卵白にしか反応しないことがあります。また、消化酵素の影響で食物が消化される過程で異なる反応が起こることもあり、これが原因で検査結果に現れない場合もあります。
生卵と加熱した卵の違い
生卵を食べると症状が現れる一方、加熱した卵焼きなどは問題なく食べられるという場合、これは卵のタンパク質が加熱によって変性するためです。加熱により、アレルゲンの一部が変化し、免疫系が反応しにくくなることがあります。
そのため、加熱した卵が食べられる一方で、生卵や卵黄に反応してしまうことがあるのです。このような現象は、卵アレルギーを持っているわけではないものの、食物の摂取に制限を加える必要がある場合です。
食物不耐症の可能性
卵アレルギーの症状に似たものに、食物不耐症というものがあります。食物不耐症は、体が特定の食品を正常に消化できないことによって引き起こされる症状です。卵に対する不耐症では、消化不良や胃腸の不調、吐き気、嘔吐などが現れますが、アレルギー反応とは異なり、免疫系が関与していません。
食物不耐症の場合、血液検査ではアレルギー反応が出ませんが、特定の食品を摂取した後に症状が現れることがあります。この場合も、食物の摂取を避けることが有効です。
対策と予防
卵に関する不快な症状を軽減するためには、まずは卵を避けることが最も重要です。食事の際に卵を使った料理や食品を避けることが基本です。
もし、卵を食べることで体調不良を繰り返す場合、アレルギー専門の医師に相談して、さらなる検査や治療方法を確認することが大切です。症状が軽度であっても、注意深く食事を管理し、体調の変化に注意することが予防につながります。
まとめ
卵アレルギーや食物不耐症は、血液検査では必ずしも明確に現れるわけではありません。特に、加熱した卵と生卵に異なる反応がある場合は、アレルギーだけでなく食物不耐症の可能性も考えられます。症状が続く場合は、専門の医師に相談し、適切な対策を講じることが重要です。


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