躁鬱病(双極性障害)の治療を続けながら、社会復帰や就職を目指す時、就労移行支援を利用する方は少なくありません。しかし、体調の波によって休んでしまったり、訓練内容に疲れや物足りなさを感じたりすると、「このまま続けて意味があるのか」「以前の働き方に戻った方がいいのではないか」と悩むことがあります。
働きたい気持ちがある一方で、無理をすると体調を崩してしまう可能性もあるため、自分に合った働き方や回復のペースを考えることが大切です。この記事では、双極性障害の方が就労移行支援で悩んだ時に考えたいポイントについて解説します。
躁鬱病(双極性障害)では体調に波があることを前提に考える
双極性障害は、気分が高揚する躁状態と気分が落ち込むうつ状態を繰り返す病気です。症状が落ち着いている時期でも、生活リズムの変化やストレスによって調子が崩れることがあります。
就労移行支援に通い始めた後に疲れが出たり、休みが増えたりすることは、必ずしも「向いていない」「失敗した」という意味ではありません。新しい環境に慣れる過程で心身に負荷がかかっている可能性もあります。
例えば、以前は自分のペースで働けていた人が、決まった時間に通所する生活へ変わると、それだけでも大きなエネルギーを使います。最初から毎日安定して通うことを目標にするより、体調を確認しながら継続できるペースを探すことが重要です。
就労移行支援がつらい時は「辞める」以外の選択肢もある
就労移行支援では、就職に必要なスキルだけでなく、生活リズムを整えることや、自分の体調管理方法を身につけることも大きな目的です。
そのため、訓練内容に飽きてしまった場合でも、「意味がない」と決めつける前に、支援員へ相談してみることが大切です。訓練内容の変更、通所日数の調整、目標設定の見直しなどができる場合があります。
例えば、週5日の通所が負担になっている場合、最初は週2〜3日から始めて徐々に増やすことで安定する人もいます。長く働き続ける力をつけるためには、無理をして短期間で頑張るより、継続できる方法を探すことが大切です。
自分のペースで働ける仕事に戻る前に考えたいこと
以前の仕事が自分のペースで働ける環境だった場合、「そこに戻った方が楽なのでは」と考えることがあります。しかし、楽に感じる環境が必ずしも長期的な安定につながるとは限りません。
特に双極性障害では、体調が良い時に無理をして働きすぎ、その後に大きく調子を崩すことがあります。働くこと自体だけでなく、「安定して続けられる働き方か」という視点も重要です。
以前の仕事に戻ることが悪いわけではありませんが、「収入」「体調への影響」「将来的に続けられるか」「自分が望む生活に近づけるか」などを整理して判断すると、後悔の少ない選択につながります。
健全な昼の環境で働きたい気持ちは大切にしてよい
「昼の環境で働きたい」「一般的な仕事に挑戦したい」という気持ちは、社会復帰を目指す上で大切な目標になります。
ただし、一般的な働き方に戻ることを急ぐ必要はありません。障害者雇用、短時間勤務、在宅勤務、配慮のある職場など、自分の状態に合わせた働き方も選択肢になります。
例えば、まずは生活リズムを整えることを優先し、その後にアルバイトや短時間勤務から始める方法もあります。働くことは一度決めたら変えられないものではなく、体調に合わせて調整していくものです。
主治医や支援員に相談する時に伝えるポイント
就労移行支援を続けるか迷っている時は、一人で判断せず、主治医や支援員に現在の状態を具体的に伝えることが大切です。
相談する時は、「辞めたい」という気持ちだけではなく、「どの場面で疲れるのか」「どれくらい休んでいるのか」「働きたい気持ちはどの程度あるのか」を伝えると、より適切なアドバイスを受けやすくなります。
例えば、「通所した翌日に強い疲労が出る」「訓練内容より人間関係が負担」「朝起きることが難しい」など、具体的な状況を共有することで、支援方法を調整できる可能性があります。
まとめ
躁鬱病(双極性障害)がある中で働くことを目指す場合、体調の波があることを前提に、自分に合ったペースを探すことが大切です。
就労移行支援がつらく感じる時でも、すぐに辞めるか続けるかの二択ではなく、通所ペースや訓練内容を調整する方法があります。
過去の働き方に戻る選択肢もありますが、長く安定して生活するためには「今の自分が無理なく続けられる環境か」という視点が重要です。働きたいという気持ちを大切にしながら、主治医や支援者と相談して、自分に合った復帰への道を探していきましょう。


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