風邪のような症状が治まったにもかかわらず、耳の詰まりだけが長引いていると不安になるものです。特に鼻水がほとんど出ておらず、鼻もあまりかんでいない場合、「なぜ中耳炎になったのだろう」と疑問に感じる人も少なくありません。実は、中耳炎は鼻を強くかんだ場合だけでなく、鼻や耳をつなぐ管の機能低下によっても起こることがあります。
中耳炎は鼻をかみすぎなくても起こる
中耳炎というと、鼻を強くかんだことが原因というイメージがありますが、それだけが原因ではありません。
耳の奥には「耳管(じかん)」と呼ばれる管があり、耳と鼻の奥をつないでいます。この耳管の働きが悪くなると、中耳に空気が入りにくくなり、耳が詰まったような感覚や聞こえにくさが生じることがあります。
風邪や喉の炎症の後には、鼻症状が目立たなくても耳管周辺に炎症が残り、中耳炎につながるケースがあります。
鼻炎やアレルギーは自覚症状が少ないこともある
鼻炎やアレルギーと聞くと、くしゃみや大量の鼻水をイメージする人が多いですが、実際には症状が軽く、自覚しにくい場合もあります。
例えば、鼻づまりがほとんどない人でも、鼻の奥の粘膜が慢性的に腫れていることがあります。この状態になると耳管が狭くなり、耳の換気がうまくいかなくなることがあります。
「鼻水が出ていない=鼻炎ではない」とは限らず、耳の症状から鼻の問題が見つかることもあります。
耳の詰まりだけが長引く理由
風邪の発熱や喉の痛みは比較的早く改善することが多い一方で、耳の詰まり感は数週間以上続くことがあります。
これは中耳にたまった液体や炎症が完全に改善するまで時間がかかるためです。症状が軽くなっていても、耳の内部ではまだ炎症が残っていることがあります。
実際に、風邪症状が治った後も耳閉感だけが1か月近く続くケースは珍しくありません。
再受診が必要になるケース
耳鼻咽喉科で経過観察となった場合でも、症状によっては予定より早く受診した方がよいことがあります。
| 症状 | 受診の目安 |
|---|---|
| 耳の痛みが強くなる | 早めの受診を検討 |
| 発熱が再び出る | 早めの受診が必要 |
| 聞こえが悪くなる | 早めの受診を推奨 |
| めまいが出る | できるだけ早く相談 |
| 耳だれが出る | 受診を検討 |
症状が改善傾向にある場合でも、不安が強い場合は医師へ相談して問題ありません。
日常生活で気を付けたいこと
耳管の働きを回復させるためには、鼻や喉の状態を整えることも重要です。
十分な睡眠や水分補給を心がけ、鼻炎の薬や点鼻薬が処方されている場合は指示通りに使用しましょう。
また、強く鼻をかむことや頻繁な耳抜きを繰り返すことは、かえって耳への負担になる場合があるため注意が必要です。
まとめ
中耳炎は鼻を強くかんだ場合だけでなく、風邪や耳管機能の低下、アレルギー性鼻炎などさまざまな要因で起こります。鼻水や鼻づまりの自覚が少なくても、鼻の奥の炎症が原因となることは珍しくありません。
耳の詰まり感は改善まで時間がかかることがありますが、聞こえの低下や痛みの悪化がある場合は再受診を検討しましょう。医師の指示に従いながら経過をみることが大切です。

コメント