双極症では、気分の波によって日常生活や人間関係に影響が出ることがあります。そのため、「できるだけ波を小さくしたい」「安定した生活を送りたい」と考える人は多いです。
近年、薬物療法に加えて注目されているのが、SRM(Social Rhythm Metric)やIPSRT(対人関係・社会リズム療法)です。生活リズムを整えることで気分の安定を目指す方法として知られています。
この記事では、SRMが双極症にどの程度役立つのか、記録方法やうつ状態の時の考え方について整理して解説します。
SRM(対人関係・社会リズム療法)とは?
SRMは、睡眠・食事・活動・対人関係など、毎日の生活リズムを一定に保つことで、双極症の気分変動を抑えることを目的とした方法です。
双極症では、睡眠不足や生活リズムの乱れが躁状態やうつ状態の引き金になることがあります。そのため、「毎日ほぼ同じ時間に生活する」こと自体が治療的意味を持つとされています。
特に、起床時間を安定させることは重要視されることが多いです。
SRMは双極症にどのくらい有効なのか
SRMやIPSRTは、双極症の再発予防や生活機能の安定に役立つ可能性があるとされています。
薬だけでは波が不安定になりやすい人でも、生活リズム管理を組み合わせることで、「大きく崩れにくくなる」と感じる人もいます。
ただし、完全に波をゼロにするというより、「変化に早めに気づいて悪化を防ぐ」目的で取り入れられるケースが多いです。
| SRMで重視される項目 | 例 |
|---|---|
| 起床時間 | 毎日同じ時間に起きる |
| 睡眠時間 | 極端な夜更かしを避ける |
| 食事 | 食事時間を安定させる |
| 対人関係 | 過度な刺激を減らす |
評価は一日の合計で考えるべき?
SRMでは、それぞれの行動を個別に見るだけでなく、「一日全体としてどれくらい安定していたか」を把握する考え方が使われることがあります。
例えば、起床時間は安定していても、食事時間や睡眠が大きく崩れている場合は、全体としてリズムが乱れている可能性があります。
そのため、「今日は全体的に整っていたか」を振り返る視点は有効とされています。
ただし、完璧を目指しすぎると逆にストレスになることもあるため、多少のズレは許容しながら継続することが大切です。
うつ状態で動けない時はどうする?
双極症では、強いうつ状態になると、記録そのものや生活管理が難しくなることがあります。
その場合は、「理想通りにできない自分」を責めるよりも、最低限のリズムだけ維持する意識が大切です。
例えば、「起きる時間だけ固定する」「カーテンを開ける」「水分を摂る」など、小さな行動だけでも意味があります。
また、記録ができない日が続いても、それ自体が症状のサインとして主治医と共有できる情報になる場合があります。
SRMを続ける時の注意点
SRMは、短期間で劇的な効果を感じるというより、「長期的に波を小さくする」目的で使われることが多いです。
そのため、数日崩れたから失敗というわけではありません。
また、躁状態に近づくと「眠らなくても平気」「活動量を増やしたい」という感覚が強くなることがあります。その時こそ、生活リズムを意識的に守ることが重要になります。
主治医や心理士と相談しながら、自分に合ったペースで取り入れていく人も少なくありません。
まとめ
SRM(対人関係・社会リズム療法)は、双極症の波を安定させるために役立つ方法の一つとされています。
特に睡眠や起床時間を安定させることは、再発予防や生活の安定につながる可能性があります。
一方で、うつ状態では理想通りに管理できないこともあり、「最低限維持できれば十分」という柔軟な考え方も重要です。無理に完璧を目指すのではなく、主治医と相談しながら継続しやすい形を探していくことが大切です。


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