SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)を服用している場合、躁転が起きることがありますが、躁転しなければ双極性障害ではないと考えて良いのでしょうか?また、双極性障害Ⅱ型でも躁転が起こるのでしょうか?この記事では、双極性障害とSSRIの関係について詳しく解説します。
双極性障害と躁転の関係
双極性障害は、気分が異常に高揚する「躁状態」と、気分が極端に落ち込む「鬱状態」を繰り返す精神疾患です。躁状態が最も顕著に現れる「双極性障害I型」と、軽度な躁状態(軽躁)と鬱状態を繰り返す「双極性障害II型」に分かれます。
SSRIは主に鬱の治療に使われる薬ですが、双極性障害の患者に投与すると、躁転を引き起こすリスクがあることが知られています。躁転とは、気分が異常に高揚し、エネルギーが過剰になり、注意力散漫などの症状が現れる状態です。
双極性障害Ⅱ型でも躁転は起こる
双極性障害Ⅱ型では、軽度の躁状態(軽躁)が見られます。軽躁は、日常生活に支障が出ない範囲で気分が高揚する状態ですが、それでもエネルギーが過剰になり、衝動的な行動が増えることがあります。SSRIを服用した場合、軽躁が悪化して本格的な躁転に至ることがあります。
そのため、双極性障害Ⅱ型であっても、SSRIを使用する際には注意が必要です。躁転が起きるリスクを避けるためには、医師と相談し、適切な薬物療法や治療計画を立てることが重要です。
躁転を避けるための治療と対策
躁転を避けるためには、薬物療法だけでなく、生活習慣の改善も重要です。双極性障害の治療には、気分安定薬(ムードスタビライザー)や抗精神病薬が使われることが一般的です。また、定期的な通院や心理療法(認知行動療法など)も、症状の管理に役立ちます。
特にSSRIを服用している場合、躁転のリスクが高いため、薬の調整や代替薬の使用を医師と相談することが大切です。躁状態や鬱状態の兆候を早期に見つけて対処することも、治療の成功に繋がります。
まとめ
SSRIを服用している場合、躁転が起きるリスクがあるため、双極性障害の診断や治療には十分な注意が必要です。双極性障害Ⅱ型でも躁転が起こることがあるため、薬物療法を含む治療計画を医師と相談し、最適な方法を選ぶことが大切です。躁転を避けるためには、適切な治療と定期的なモニタリングが欠かせません。
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