歯列矯正において、アンカースクリュー(矯正用インプラント)を使用することがあります。その際、スクリューの周囲にプラスチックのようなものが付いていることがありますが、それがポロポロと取れてしまうことに不安を感じる方も多いでしょう。本記事では、この現象の原因と対処法について詳しく解説します。
1. アンカースクリューの周りについているプラスチックの正体
アンカースクリューの周囲に見られるプラスチック状のものは、以下のような役割を果たすものが考えられます。
【保護材・歯科用レジン】
アンカースクリューの周囲には、保護材として歯科用のレジン(樹脂)やシリコンなどが使われることがあります。これは、スクリューが粘膜や歯肉に過度な負担をかけないようにするためです。
【抗菌剤や仮封材】
細菌の侵入を防ぐために、仮封材(テンポラリーセメント)が施されることがあります。これは時間とともに自然に摩耗したり、剥がれることがあります。
【矯正装置との接続部の固定材】
矯正装置とスクリューをしっかり固定するために、接着材が用いられることがあります。しかし、治療の進行により、不要になった部分が剥がれることもあります。
2. プラスチック状のものが取れる原因
これらの材料が取れてしまう原因として、以下のようなことが考えられます。
【自然な摩耗】
矯正治療が進むにつれて、スクリュー周囲の保護材が少しずつ摩耗することがあります。特に食事や歯磨きの際に物理的な摩擦が加わることで、剥がれやすくなります。
【噛む力や外部刺激】
噛む力や、舌や頬の内側が無意識に触れることによって、プラスチック状の部分が取れてしまうことがあります。
【装置の調整や治療の進行】
矯正治療が進むにつれて、アンカースクリューの役割が変わることもあります。その結果、一部の固定材が不要となり、自然に剥がれていくことがあります。
3. 取れた場合の対処法
もしアンカースクリュー周囲のプラスチック状のものが取れたとしても、基本的には問題がない場合が多いですが、念のために以下の点を確認しておきましょう。
【痛みや違和感がないか確認する】
もし取れたことで痛みや違和感がある場合は、スクリューに負担がかかっている可能性があります。痛みが続く場合は、歯科医師に相談しましょう。
【アンカースクリューがぐらついていないかチェック】
スクリュー自体が動いたり、ぐらついたりしている場合は、何らかのトラブルが発生している可能性があります。早めに矯正歯科で診てもらいましょう。
【定期的な通院時に相談する】
取れたことに不安がある場合は、次回の診察時に歯科医師に報告しましょう。必要に応じて新しい保護材を装着してもらえることがあります。
4. まとめ
歯列矯正中のアンカースクリューの周りに付いていたプラスチック状のものが取れるのは、自然な現象であることが多いです。保護材や接着剤が摩耗して取れることは一般的ですが、もしスクリュー自体が動いたり、痛みがある場合は、早めに矯正歯科に相談することが大切です。気になる場合は、無理にいじらず、専門医に確認してもらいましょう。
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