超音波スケーラーによる歯石除去とスケーリング・ルートプレーニングの違いとは?

デンタルケア

歯科医院で行われる歯石除去には、さまざまな方法があります。その中でも、超音波スケーラーを用いた歯石除去と、スケーリング・ルートプレーニング(SRP)は異なる処置として分類されます。本記事では、超音波スケーラーによる歯肉縁上歯石除去とSRPの違いについて詳しく解説します。

超音波スケーラーによる歯肉縁上歯石除去とは?

超音波スケーラーは、毎秒数万回の振動を利用して歯石やプラークを除去する装置です。特に、歯肉縁上(歯茎より上に付着した歯石)に対して有効な方法とされています。

超音波スケーラーの特徴

  • 振動と水流を利用して歯石を破壊・洗浄する
  • 歯面に強い圧をかけずに処置できる
  • 短時間で効果的な歯石除去が可能
  • 基本的に歯肉縁上の歯石除去を目的とする

スケーリング・ルートプレーニング(SRP)とは?

スケーリング・ルートプレーニング(Scaling & Root Planing)は、歯周病の治療として行われる処置であり、歯肉縁下(歯茎の下)の歯石除去が含まれます。

SRPの特徴

  • 歯肉縁下の歯石や細菌の除去を行う
  • 手用スケーラーや超音波スケーラーを併用する
  • 歯根面を滑らかにし、細菌の再付着を防ぐ
  • 歯周病の進行を抑えるために実施される

超音波スケーラーによる歯石除去はSRPに該当するのか?

結論から言うと、超音波スケーラーで歯肉縁上の歯石のみを除去した場合、SRPには該当しません。SRPは、歯肉縁下の歯石や細菌の除去、歯根面の滑沢化を目的とするため、歯肉縁上のみの処置では分類されません。

SRPとスケーリングの違い

処置名 対象範囲 目的 使用機器
スケーリング 歯肉縁上(歯茎より上の歯石) 歯石除去・口腔衛生の維持 超音波スケーラー・手用スケーラー
スケーリング・ルートプレーニング(SRP) 歯肉縁下(歯茎の下の歯石・細菌) 歯周病治療・歯根面の滑沢化 手用スケーラー・キュレット・超音波スケーラー

超音波スケーラーで歯肉縁下の歯石除去は可能?

超音波スケーラーは、特定のチップを使用することで歯肉縁下の歯石除去にも対応可能ですが、SRPでは手用スケーラーを併用することが一般的です。

歯周病の進行度が高い場合、歯肉縁下の歯石除去にはより精密な処置が必要になるため、歯科医師や歯科衛生士がSRPを行うことになります。

まとめ|超音波スケーラーとSRPの違いを理解しよう

超音波スケーラーによる歯石除去は、基本的に歯肉縁上のスケーリングに該当し、スケーリング・ルートプレーニング(SRP)には含まれません。

  • 超音波スケーラーは主に歯肉縁上の歯石除去に使用される
  • SRPは歯肉縁下の歯石・細菌を除去し、歯根面を滑沢化する処置
  • 歯周病が進行している場合はSRPが必要

口腔の健康を維持するためには、定期的なスケーリングと適切な歯周病治療を受けることが重要です。気になる方は歯科医院で相談してみましょう。

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