怒りを感じると脳内ではさまざまな化学物質が分泌されます。特に、モラハラ(モラルハラスメント)を行う人は、その行為によって一時的な快楽を感じることがあるのではないかと考えられています。
本記事では、怒りと脳内物質の関係や、モラハラ加害者の心理について解説します。
怒ると脳内では何が起こるのか?
怒りは、脳内でストレスホルモンや快楽を引き起こす物質の分泌を促します。これらの物質がどのように働くのかを見ていきましょう。
① アドレナリン(ストレス反応を引き起こす)
怒りを感じると、脳の扁桃体が興奮し、副腎からアドレナリンが分泌されます。
アドレナリンの主な作用:
- 心拍数や血圧が上昇する
- 筋肉が緊張し、戦闘モードになる
- 瞬間的にエネルギーが高まる
この状態は「戦うか逃げるか(Fight or Flight)」の反応と呼ばれ、危険を回避するために本能的に発生します。
② ドーパミン(快楽や報酬を感じる)
ドーパミンは「報酬系ホルモン」と呼ばれ、快感や達成感をもたらします。
怒りがドーパミンを引き起こす理由:
- 相手を支配・コントロールすると、優位に立ったように感じる
- 怒りを爆発させることで、一時的にストレスが解消される
- 他者を攻撃することで「自分は正しい」と錯覚する
このように、モラハラ加害者は怒ることで一時的な快楽を得る可能性があるのです。
③ ノルアドレナリン(興奮を維持する)
ノルアドレナリンは、脳の覚醒状態を高めるホルモンです。怒りを感じると、ノルアドレナリンの分泌が増え、さらに攻撃的な行動を取ることがあります。
この状態が続くと、怒りがエスカレートしやすくなり、常にイライラしている状態になりやすいのです。
モラハラ加害者の心理とは?
モラハラを行う人は、怒りを爆発させることで脳内物質の影響を受け、特定の心理的特徴を持ちやすいとされています。
① 自己愛が強く、プライドが高い
モラハラ加害者の中には、自己愛性パーソナリティ障害(NPD)の傾向を持つ人がいます。
このタイプの人は、以下の特徴があります。
- 自分が優れていると信じている
- 他者を支配・コントロールしたがる
- 自分の非を認めず、他人を責める
そのため、怒りを利用して相手をコントロールしようとすることがあります。
② 怒りによってストレスを発散する
モラハラ加害者は、怒りを爆発させることでストレスを解消することがあります。
特に、更年期の影響でホルモンバランスが崩れると、感情のコントロールが難しくなることがあります。
③ 罪悪感を感じにくい
怒った後に後悔する人もいますが、モラハラ加害者は罪悪感をあまり感じず、むしろ満足感を得ることが多いです。
これは、怒りによるドーパミンの分泌が一種の「報酬」となってしまうためです。
家族に対するモラハラを防ぐには?
モラハラの被害を受けないためには、以下のポイントを意識することが大切です。
① 距離を取る
モラハラを行う人は、相手の反応を見て楽しんでいることがあるため、感情的にならず、距離を取ることが重要です。
② はっきりとした対応をする
怒られても萎縮せず、「その言い方はやめてほしい」と冷静に伝えることが大切です。
③ 第三者に相談する
信頼できる家族や友人、専門家に相談することで、客観的なアドバイスをもらうことができます。
④ 必要なら専門機関に相談
モラハラがひどい場合は、家庭問題の専門機関やカウンセリングを利用するのも一つの方法です。
まとめ
怒りと脳内物質には深い関係があり、モラハラ加害者は怒ることで一時的な快感を得る可能性があります。
- 怒るとアドレナリン・ドーパミン・ノルアドレナリンが分泌される
- モラハラ加害者は怒りによって支配欲を満たし、ストレスを発散する
- 更年期によるホルモンバランスの乱れが、怒りを強めることがある
- 被害を受けないためには、距離を取り、冷静に対応することが大切
モラハラの影響を受け続けると、心の健康にも悪影響を及ぼします。自分を守るために、適切な対策を取ることが重要です。
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