歯ぎしりや食いしばりの習慣があると、歯に過度な負担がかかり、最悪の場合、歯の根が折れる「歯根破折」が起こることがあります。では、歯根破折した場合、すぐに歯茎が腫れるのでしょうか?本記事では、歯根破折の症状や歯茎の腫れが起こるタイミングについて詳しく解説します。
1. 歯根破折とは?
歯根破折とは、歯の根(歯根)がひび割れたり完全に折れたりする状態のことを指します。特に、食いしばりや歯ぎしりが原因で発生することが多く、知らないうちに進行してしまうこともあります。
歯根破折が起こる原因
- 過度な食いしばり(寝ている間の歯ぎしりやストレスによる強い噛み締め)
- 過去の根管治療(神経を取った歯は脆くなりやすい)
- 強い衝撃(硬いものを噛んだ、転倒したなど)
- 歯周病(歯の周囲の骨が弱くなることで負荷がかかる)
2. 歯根破折による歯茎の腫れはすぐに起こる?
歯根破折が起こった場合、すぐに腫れが出るとは限りません。腫れが生じるかどうかは、破折の程度や感染の有無によって異なります。
腫れがすぐに出る場合
次のようなケースでは、比較的早い段階で歯茎が腫れることがあります。
- 破折した部分に細菌が侵入し、炎症が急速に進行した場合
- 噛んだ時に痛みが強く、組織が反応して腫れが出た場合
腫れが後から出る場合
歯根破折の影響がゆっくりと進行することもあります。
- 初期段階では自覚症状が少なく、数週間〜数ヶ月かけて腫れが出ることもある
- 細菌がじわじわと感染を広げ、膿が溜まってから腫れが現れる
- 噛むたびに違和感が続き、次第に腫れてくる
3. 歯根破折のその他の症状
歯根破折が起こると、歯茎の腫れ以外にもさまざまな症状が現れることがあります。
症状 | 特徴 |
---|---|
噛んだときの痛み | 食事中に違和感や鋭い痛みを感じる |
歯茎の腫れ | 急に腫れることもあれば、徐々に腫れることもある |
歯のぐらつき | 歯根が折れると支えが弱まり、歯が動揺する |
膿が出る | 破折部分に細菌が入り込むと膿が溜まる |
4. 歯根破折を疑ったときの対処法
「歯が割れたかもしれない」「歯茎が腫れてきた」と感じた場合は、できるだけ早く歯科を受診することが大切です。
すぐにできる対処法
- 噛む力を抑える(食事の際は反対側の歯で噛む)
- 冷やして炎症を抑える(腫れがある場合は、頬の外側から冷やす)
- 市販の痛み止めを活用する(応急処置として鎮痛剤を使用)
- 歯医者に相談する(早期にレントゲンやCTを撮影し、治療方針を決める)
5. まとめ:歯根破折の症状を見逃さず、早めの治療を
食いしばりによる歯根破折は、すぐに歯茎が腫れることもあれば、時間が経ってから症状が現れることもあります。腫れの有無にかかわらず、違和感を感じたら早めに歯科医院を受診し、適切な治療を受けることが重要です。
特に、歯ぎしりや食いしばりのクセがある人は、ナイトガード(マウスピース)を装着するなどの予防策を講じると、歯根破折のリスクを減らすことができます。
「気になるけれど、まだ大丈夫」と放置せず、小さな違和感でも歯科医に相談することが健康な歯を守る鍵になります。
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