普段、犬と一緒に散歩していて、ふと犬のほうに目をやると「犬が猫草に興味を示している」もしくは「すでに猫草をむしゃむしゃと食している」なんて経験はありませんか?
そういう姿を見ると、「犬も猫のように猫草を食べるんだ」と微笑ましくなる、反面「犬にも猫草は必要なの?」と疑問に思われる方もいるのではないでしょうか。
そこで今回は、そんな疑問を持たれているかた向けに、犬に猫草は必要なのか、それとも不必要なのかどうか、アメリカの大学の研究データと共に解説をしていきたいと思います。まず最初は、アメリカ合衆国にあるカリフォルニア大学デービス校で調査された、犬が草を食べる理由と関連性についての研究結果を紹介します。
犬が草を食べる理由とその関連性を調べる研究の研究結果
犬に猫草は必要なのか、それとも不必要なのかを考える有力なデータとして、アメリカ合衆国にあるカリフォルニア大学デービス校で調査された研究データが二つあります。
1つ目の研究は、2008年以前、アメリカ合衆国のカリフォルニア州デービス市にあるカリフォルニア大学デービス校で研究者らによって、獣医学部の犬の世話担当をしている学生25人に対して、「犬が草を食べる理由と関連性を調べるため」に調査が行われました。
その調査の結果、全員の犬が草を食べ、調査前に病気を患っている犬がまったくない。つまり、この研究によって犬が草を食べる理由と病気は関連性がない可能性が高まっています。
そして、二つ目の研究・調査では、2008年以前に、カリフォルニア大学デービス校の動物病院で、来院した犬の飼い主47人に対して、同じく「犬が草を食べる理由と関連性を調べるため」の調査として行われました。その調査の結果、79%の犬が草を食べて、そのうち、調査前に病気が確認された犬は4頭だけでした。
これらの2008年に「Applied Animal Behavior Science」内で発表しています。このデータを踏まえた上で、では、なぜ犬は猫草を食べるのか。その理由として、次に、学者の間で唱えられている「犬が猫草を食べる理由の説」を紹介していきます。
犬が猫草を食べる理由の説
犬が猫草を食べる理由の考察は、精神的な理由から栄養的な理由まで考えられており、主に以下の4つの説があります。
- 猫草に含まれているビタミンや食物繊維といった栄養の摂取
- 猫草の味や食感を楽しんでいる
- 猫草で胃や食道を刺激して胃の中にある体毛などを吐き出そうとしている
- 猫草で胸焼けを改善しようとしている
これらの説を考えると、犬に猫草が必要ないようにも考えられるし、その反面、犬に猫草は必要そうにも考えられますね。具体的には、「栄養の摂取は、ドッグフードで充分のため必要ない」や、はたまた、「猫草の味や食感を楽しむのは精神衛生上、必要だ」などです。
では、結論として、これらの研究データと説から犬に猫草は必要なのか不必要なのかを考えると、どちらの答えになるでしょうか。犬好きのわたくしが考える結論は下のようになります。
結論:犬が欲しがるのなら「犬に猫草は必要」
犬に猫草は必要なのか不必要なのかの答えは、必要の定義にもよりますが、犬が猫草を食べたがっているのなら、精神衛生的に、「猫草は犬にとって必要だといえます」。ただ、栄養面においては、ドッグフードを与えていれば、わざわざ犬に猫草与えずとも問題はないので、不必要だと思います。
今回は、犬に猫草は必要なのか、それとも不必要なのかどうか、アメリカの大学の研究データと共に解説をして参りました。ここまでお疲れ様でした。犬に与える猫草の必要論・不必要論は、愛犬の幸せにも関連する問題です。
ご紹介させて頂いた内容をよくご確認頂き、愛犬とのハッピーライフに取り入れてみてはいかがでしょうか。
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