鼻をかむと耳の中から「バキバキ」「ポコポコ」といった音が聞こえることがあります。これは、鼻と耳をつなぐ耳管(じかん)の機能異常が関係している可能性があります。この記事では、その原因や症状、対処法について詳しく解説します。
耳管とは?
耳管は、鼻の奥と中耳をつなぐ細い管で、通常は閉じています。唾を飲み込んだり、あくびをしたりするときに一時的に開き、鼓膜の内外の圧力を調整する役割を果たしています。
耳管の機能異常とは?
耳管の機能異常には、主に以下の2つの状態があります。
耳管開放症
耳管が開きっぱなしの状態で、鼻をかんだり、しゃべったりするときに自分の声や呼吸音が大きく聞こえる「自声強聴」や、耳の中で音が響く「耳閉感」などの症状が現れます。妊娠や体重減少などが原因となることがあります。
耳管狭窄症
耳管が狭くなったり、閉じたままになる状態で、鼻をかんだりするときに耳の中で「バキバキ」「ポコポコ」といった音がすることがあります。風邪やアレルギー性鼻炎、副鼻腔炎などの鼻の炎症が原因となることが多いです。
症状と診断
耳管の機能異常が疑われる場合、以下の症状が現れることがあります。
- 鼻をかむと耳の中で音がする
- 自分の声や呼吸音が大きく聞こえる
- 耳の詰まり感や違和感
- 耳鳴りや聴力の低下
これらの症状が続く場合は、耳鼻咽喉科での診察を受けることをおすすめします。診断には、問診や耳管機能検査、聴力検査などが行われます。
対処法と治療
耳管の機能異常に対する対処法や治療方法は、原因や症状の程度によって異なります。
耳管開放症の対処法
- 体重を適切に維持する
- 鼻すすりを避ける
- 漢方薬や内服薬の使用
- 耳管咽頭口を閉じる処置(生理食塩水の滴下やジェルの注入)
耳管狭窄症の対処法
- 風邪やアレルギー性鼻炎の治療
- 鼻の炎症を抑える薬の使用
- 耳管の通気を促す処置(耳管通気療法や鼓膜切開)
症状が改善しない場合や、日常生活に支障をきたす場合は、専門医と相談し、適切な治療を受けることが重要です。
まとめ
鼻をかむと耳の中から「バキバキ」と音がする場合、耳管の機能異常が関係している可能性があります。耳管開放症や耳管狭窄症などの状態が考えられますので、症状が続く場合は耳鼻咽喉科での診察を受けることをおすすめします。早期の診断と適切な治療により、症状の改善が期待できます。
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