片耳の詰まりと自声の響き──考えられる原因と対処法

耳の病気

片耳の詰まり感と自分の声が響く症状は、日常生活に支障をきたすことがあります。これらの症状の原因として考えられるのは、「耳管開放症」です。

耳管開放症とは?

耳管開放症は、耳と鼻・のどをつなぐ管(耳管)が開きっぱなしになる病気です。耳がふさがった感じがしたり(耳閉感)、自分の声・自分の呼吸音が耳に響いたり(自声強聴・自己呼吸音聴取)する病気です。

耳管開放症の主な症状

  • 耳が詰まった感じ(耳閉感)
  • 自分の声が響く(自声強聴)
  • 自分の呼吸音が聞こえる(自己呼吸音聴取)
  • 姿勢によって症状が改善

耳管開放症の原因

耳管開放症は、耳と鼻をつなぐ耳管が閉じきらず、開いている時間が長くなる(もしくは開きっぱなしになる)病気です。この状態では、自分自身の声や呼吸に伴う圧力の変化が弱くならないまま直に耳側に伝わるので「自分の声が大きく響く(自声強聴)」「耳がつまった感覚(耳閉感)」といった症状が出ます。

耳管開放症の検査/診断方法

耳管開放症の診断は、以下の症状や所見をもとに行います。

  • 問診:症状が体位で変化する(臥位や前屈で軽快)
  • 鼓膜の呼吸性動揺の観察(顕微鏡やファイバーで確認)
  • 耳管機能検査(TTAG法や音響法)
  • オトスコープを用いた聴診(ナ行の発声確認)
  • CT検査(座位での画像診断が可能)

耳管開放症の治療法

耳管開放症は基本的には中々治療しにくく症状が長引く事が多いです。その為軽症であればまずは以下の方法で経過観察をします。

  • 生活習慣(ダイエット)やストレスなどを改善する
  • 水分を多く摂取する
  • 運動する
  • 首にスカーフやネクタイを強く巻く

これらの方法で改善が見られない場合、耳管閉鎖術や耳管内ルゴール塗布といった手術・処置により症状の改善を目指します。

まとめ

片耳の詰まり感や自声の響きといった症状は、耳管開放症の可能性があります。生活習慣の改善や適切な治療を行うことで、症状の軽減が期待できます。症状が続く場合は、専門の耳鼻咽喉科を受診し、適切な診断と治療を受けることをおすすめします。

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