双極性障害の診断に疑問を感じたとき|病気なのか性格なのかを考える

カウンセリング、治療

双極性障害と診断されて長く治療を続けていると、「本当にこの病気なのか?」と疑問を抱くことがあるかもしれません。特に、躁状態とうつ状態の繰り返しが「単に性格の問題では?」と感じることもあるでしょう。しかし、自己判断で病気を否定してしまう前に、冷静に考えることが大切です。本記事では、双極性障害の診断に対する疑問や、病気と性格の違いについて解説します。

双極性障害と性格の違いとは?

「双極性障害ではなく、ただ性格の問題なのでは?」と考えることは珍しくありません。しかし、双極性障害と単なる性格の特徴は大きく異なります。

  • 双極性障害: うつ状態と躁状態(または軽躁状態)が周期的に現れる。
  • 性格の特徴: 気分の波はあるが、極端な変動はなく、日常生活に大きな支障をきたさない。

例えば、双極性障害のうつ状態では、極度の無気力感や絶望感が続き、生活に大きな影響を及ぼします。一方で、性格的な落ち込みは、状況に応じて気分が回復することが多いです。

診断に疑問を感じる理由

双極性障害の診断に対して疑問を感じる理由はいくつか考えられます。

1. 治療期間が長く、症状に慣れてしまった

長年治療を続けていると、病気が自分の一部のように感じられ、境界があいまいになることがあります。

2. うつ状態の影響で自己否定的になっている

現在「強めのうつ状態」と診断されている場合、思考がネガティブになりやすく、「病気ではなく自分がダメなだけ」と考えてしまうことがあります。

3. 軽躁状態のときは「自分は正常」と感じる

軽躁状態のときは気分が良く、エネルギーに満ちているため、「自分は病気ではなかったのでは?」と錯覚することがあります。しかし、その後にうつ状態に戻ると、改めて症状の存在に気づくことが多いです。

治療をやめるべきか?

「薬を飲みたくない」という気持ちは理解できますが、自己判断で治療を中断するのは危険です。

  • 治療をやめると症状が悪化する可能性がある: 服薬をやめることで、再発や症状の悪化が起こるリスクが高まります。
  • 医師と相談しながら減薬を検討する: もし薬を減らしたい場合は、医師に相談し、計画的に減薬を進めることが重要です。
  • 副作用がつらい場合は別の薬を検討: 薬の副作用が気になる場合は、他の薬に変更できる可能性があるため、医師と相談しましょう。

双極性障害の診断に納得できないときの対処法

もし診断に納得がいかない場合、以下の方法を試してみるとよいでしょう。

1. セカンドオピニオンを受ける

他の医師に相談し、別の視点から診断を受けることで、病気の理解が深まることがあります。

2. 気分の波を記録する

日々の気分の変動を記録することで、パターンが見えてきます。躁とうつの周期がある場合、双極性障害の可能性が高まります。

3. 信頼できる人に相談する

家族や友人、カウンセラーなどに自分の気持ちを話すことで、客観的な意見を得られることがあります。

4. 焦らず時間をかける

すぐに結論を出さず、焦らずに自分の状態を観察しながら考えることが大切です。

まとめ

双極性障害の診断に疑問を感じることは珍しくありませんが、自己判断で治療をやめるのはリスクがあります。

  • 双極性障害と性格の違いを理解する
  • 診断に疑問を感じるのは、うつ状態や軽躁状態の影響かもしれない
  • 治療をやめる前に、医師と相談し、計画的に対応する
  • セカンドオピニオンや気分の記録を活用して客観的に判断する

無理をせず、自分のペースで向き合っていきましょう。

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