加齢黄斑変性と中心性漿液性脈絡網膜症の違いとは?症状・原因・治療法を解説

目の病気

加齢黄斑変性(AMD)と中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)は、どちらも目の黄斑部に影響を与える疾患であり、視力に深刻な影響を及ぼす可能性があります。しかし、これらの疾患は異なる原因や症状を持っており、治療方法も異なります。本記事では、両者の違いについて詳しく解説します。

加齢黄斑変性とは?

加齢黄斑変性(AMD)は、主に高齢者に見られる眼疾患で、黄斑部(視力をつかさどる部分)が変性して視力低下を引き起こします。AMDは、乾性(非滲出型)と湿性(滲出型)の2種類に分類されます。

乾性AMDは、網膜に老廃物が蓄積し、徐々に視力が低下するタイプです。一方、湿性AMDは、新しい血管が異常に成長し、出血や浮腫を引き起こし、急速に視力が悪化します。湿性AMDは、乾性よりも進行が早く、治療が早急に必要です。

中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)の特徴

中心性漿液性脈絡網膜症(CSC)は、眼の脈絡膜から液体が漏れ出し、網膜下に滲出液が溜まる病気です。この疾患は、視力がぼやける、中心視野が歪むなどの症状を引き起こします。主に若年成人に発症し、ストレスやホルモンバランスの乱れが影響を与えることがあります。

CSCの症状は突然現れることが多く、一時的に視力が低下することもありますが、多くの場合、治療なしでも自然に回復します。しかし、繰り返し発症することがあるため、定期的な検診が推奨されます。

加齢黄斑変性と中心性漿液性脈絡網膜症の違い

加齢黄斑変性と中心性漿液性脈絡網膜症は、いくつかの重要な点で異なります。

  • 発症年齢:AMDは主に高齢者に見られるのに対し、CSCは若年層にも発症することがあります。
  • 原因:AMDは加齢に伴う変化が主な原因であり、CSCはストレスやホルモンの影響などが関与しているとされています。
  • 進行速度:AMDは進行が遅いことが多いですが、湿性AMDは急速に視力が低下することがあります。CSCは比較的短期間で回復する場合が多いですが、繰り返し発症することがあります。
  • 治療方法:AMDは、湿性型の場合、抗VEGF薬を使った治療が行われます。CSCの場合は、通常、特別な治療は不要で、観察が中心ですが、場合によっては薬物治療やレーザー治療が必要になることもあります。

加齢黄斑変性と中心性漿液性脈絡網膜症の治療方法

加齢黄斑変性と中心性漿液性脈絡網膜症の治療方法は異なります。

湿性AMDの治療では、抗VEGF薬(血管内皮増殖因子阻害薬)を使って異常な血管の成長を抑制します。これにより、視力の低下を防ぐことができます。

一方、CSCは、ほとんどのケースでは治療なしで回復しますが、繰り返し発症する場合には、光線力学療法(PDT)や薬物治療が検討されることもあります。

まとめ

加齢黄斑変性と中心性漿液性脈絡網膜症は、どちらも視力に影響を与える眼疾患ですが、原因や症状、治療法において大きな違いがあります。自分の症状がどちらに該当するのかを把握し、適切な治療を受けることが大切です。

視力の低下を感じた場合は、早期に眼科を受診することをお勧めします。

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