小さな子どもが発熱や咳をしていると、元気そうに見えても「病院へ行くべきか」と悩む親御さんは多いでしょう。特にインフルエンザやコロナが流行している時期は、感染のリスクも気になります。ここでは、5歳前後の子どもの発熱時に見ておきたいポイントと、受診すべきタイミングを詳しく説明します。
1. 子どもの発熱でまず確認すべきこと
発熱があっても元気で食欲がある場合、すぐに重症とは限りません。子どもの体は免疫反応が活発で、ウイルスや細菌に反応して一時的に熱を出すことがあります。
- 水分がしっかり取れているか
- 顔色が良いか、機嫌はどうか
- 呼吸が苦しそうではないか
- ぐったりしていないか
これらが問題なければ、夜間などは急いで受診せず、翌日まで様子を見てもよいケースもあります。
2. インフルエンザ・コロナの可能性
現在、季節性のインフルエンザや新型コロナウイルス感染症は、発熱・咳・倦怠感など似た症状を示します。インフルエンザでは高熱(38〜40℃)が出ることが多く、コロナでは発熱が比較的軽度でも咳が長引く傾向があります。
ただし、どちらも初期段階では症状が軽い場合もあり、発熱1日目での判断は難しいです。周囲で流行している場合は注意して経過を見ましょう。
3. 受診を考えるべきタイミング
次のような症状がある場合は、翌日を待たずに早めの受診をおすすめします。
- 38.5℃以上の熱が2日以上続く
- 水分が取れず、尿の回数が少ない
- 咳がひどくて夜眠れない、呼吸が苦しそう
- ぐったりしている、反応が鈍い
- 発疹、嘔吐、下痢などを伴う
また、熱が下がっても咳が長引く場合は、気管支炎やマイコプラズマ感染など別の病気が隠れている可能性もあります。
4. 自宅でのケア方法
元気があり食欲もある場合は、次のようなケアで様子を見ましょう。
- 水分をこまめに与える(麦茶・経口補水液など)
- 食事は無理に取らせず、消化の良いものを少量ずつ
- 室内の湿度を50〜60%に保つ
- 安静を促しつつ、無理に寝かせる必要はない
また、発熱があるときに無理に冷やしすぎると体温調節が乱れることがあります。子どもが暑がっているときだけ、首や脇を冷やしてあげましょう。
5. 感染を広げないための工夫
もしインフルエンザやコロナの可能性がある場合は、家庭内での感染拡大を防ぐために注意が必要です。
- 家族全員が手洗い・うがいを徹底する
- マスク着用やタオルの共有を避ける
- 室内を定期的に換気する
発熱後24時間以内にウイルス検査を受けると、結果が正確に出にくい場合もあります。検査を希望する場合は、発熱から12〜24時間後が目安です。
6. まとめ:元気でも油断せず観察を
5歳前後の子どもは、熱があっても意外と元気に動き回るものです。しかし、見た目だけで判断せず、水分摂取や呼吸の状態などをよく観察することが大切です。迷ったときは、電話で小児科に相談するのも良い方法です。早めの対応が、重症化を防ぐ第一歩になります。


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