額や背中に現れる赤いブツブツとそれに伴うかゆみは、ニキビやマラセチア毛包炎など、さまざまな皮膚の問題によって引き起こされることがあります。この記事では、ニキビとマラセチア毛包炎の違い、そしてそれらの症状に対処するための市販で試せる対策方法を解説します。
ニキビとマラセチア毛包炎の違い
ニキビは、毛穴が皮脂で詰まり、炎症を引き起こすことで発生します。顔や背中、胸部などに赤い膨らんだブツブツが現れ、かゆみや痛みを伴うこともあります。ニキビは通常、皮脂腺が活発な場所に出現します。
一方、マラセチア毛包炎は、皮膚に常在する真菌(マラセチア)が毛穴に感染することで発生します。特に汗をかきやすい部位、例えば背中や額、髪の生え際に小さな赤いブツブツができやすいのが特徴です。この症状は、ニキビとは異なり、真菌の感染によって引き起こされます。
マラセチア毛包炎の見分け方
ニキビとマラセチア毛包炎を見分けるポイントとして、まず「発症部位」に注目します。マラセチア毛包炎は、顔だけでなく、背中や胸部、額の髪の生え際など、汗をかきやすい部位に多く発症します。また、かゆみを伴うことが多いのも特徴です。
一方、ニキビは主に顔や肩、背中に現れることが多く、白ニキビや黒ニキビが目立つことがあります。さらに、ニキビは炎症を引き起こす過程で膿を伴うことがあり、治療が進んでいくと膿が自然に出てきます。
市販で試せる対策方法
マラセチア毛包炎やニキビの症状を改善するために市販で試せる対策としては、専用のシャンプーやボディウォッシュが有効です。以下の成分を含む製品を選びましょう。
- マラセチア毛包炎には: 抗真菌成分が含まれるシャンプーやボディソープが効果的です。例えば、ケトコナゾールやピロクトンオラミンが含まれている製品があります。これらの成分は、マラセチアの繁殖を抑制し、炎症を軽減します。
- ニキビには: サリチル酸やベンゾイル過酸化物が含まれた製品を使用することで、毛穴の詰まりを防ぎ、炎症を抑えることができます。これらは市販のニキビ治療薬にもよく使われている成分です。
シャンプーやボディウォッシュを使用する際は、優しく洗うことを心がけ、強くこすりすぎないようにしましょう。また、洗顔後やシャワー後は、保湿をしっかり行うことが大切です。
皮膚科で相談すべき検査や治療方法
症状が続いたり、市販薬で改善しない場合は、皮膚科での受診を検討しましょう。皮膚科では、正確な診断を受けることができ、マラセチア毛包炎やニキビに適した治療法が提案されます。
皮膚科で行われる可能性のある検査には、真菌の検査(マラセチアの確認)、皮膚の顕微鏡検査、必要に応じて血液検査が含まれます。また、処方される治療薬としては、抗真菌薬や外用薬、場合によっては内服薬が処方されることもあります。
まとめ
ニキビとマラセチア毛包炎は、症状が似ていることがありますが、発症原因や治療方法に違いがあります。市販のシャンプーやボディソープを使用する際には、それぞれの症状に合った成分を選び、正しい使い方を心がけることが大切です。症状が改善しない場合や悪化している場合は、早めに皮膚科を受診し、適切な治療を受けましょう。


コメント