長年続く耳鳴りの原因と受診すべき診療科について

耳の病気

5歳の頃から続く24時間の耳鳴りに悩まされている方へ、耳鳴りの原因や受診すべき診療科について詳しく解説します。

耳鳴りの主な原因とは?

耳鳴りはさまざまな原因で発生します。主な原因としては以下のものがあります。

  • 加齢による聴力低下(老人性難聴):年齢とともに内耳の有毛細胞が減少し、高音域から聞こえにくくなるため、高齢者の耳鳴りの最大要因です。
  • 騒音曝露(音響外傷):爆発音やコンサート、大音量の音楽プレーヤーなどで長期間・大音量の音に晒されると、内耳細胞が壊れて難聴と耳鳴りを生じます。
  • 突発性難聴:ある日突然原因不明の内耳障害で聴力が低下する病気でも、高頻度で耳鳴りを伴います。
  • 耳の病気:メニエール病や中耳炎など耳に原因がある病気でも耳鳴りが起こります。
  • 耳垢栓塞・耳管狭窄:耳あかの詰まりや中耳と喉をつなぐ耳管の機能異常で耳の中の圧力が変化すると、一時的にこもったような耳鳴りが生じることがあります。
  • 頭部・頸部の外傷:交通事故や転倒などで頭や首に外傷を負った後、内耳や聴神経がダメージを受けて片側の耳鳴りが残ることがあります。
  • 薬剤(薬物性耳鳴り):一部の薬は副作用で耳鳴りを引き起こします。
  • その他の全身的要因:ストレスや睡眠不足、貧血や糖尿病など代謝や循環系の慢性疾患が関連することもあります。

どの診療科を受診すべきか?

耳鳴りが続く場合、まずは耳鼻咽喉科を受診することをおすすめします。多くの場合、難聴が原因となって起こります。耳鼻科では、聴力検査や必要に応じて頭部MRIなどの検査を行い、原因を確認します。原因がわかったら、それに対する治療を行います。

耳鼻科での検査で異常が見つからない場合、心療内科を受診するのも一つの方法です。ストレスや精神的な要因が耳鳴りを引き起こすこともあります。心療内科では、カウンセリングや必要に応じて薬物療法が行われます。

耳鳴りの治療法について

耳鳴りの治療にはさまざまな方法があります。

  • 薬物療法:原因となる病気を治療するための薬物を処方します。ステロイド製剤や血管拡張剤、内耳の循環改善剤、ビタミン剤、抗不安剤などが使用されます。
  • 音響療法(TRT療法):耳鳴りの音を他の音でマスキングすることで、耳鳴りを気にならなくする治療法です。補聴器やサウンドジェネレーターを使用します。
  • カウンセリング:耳鳴りによる不安やストレスを軽減するためのカウンセリングが行われます。
  • 生活習慣の改善:規則正しい生活やストレスの軽減、睡眠の改善などが耳鳴りの症状を和らげることがあります。

まとめ

長年続く耳鳴りに悩まされている場合、まずは耳鼻咽喉科を受診し、原因を特定することが重要です。原因が特定できれば、適切な治療が可能となります。耳鳴りは生活の質に大きな影響を与える症状ですが、早期の対応で改善が期待できます。自分の症状に合った治療法を見つけるために、専門医と相談しながら進めていきましょう。

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