爪白癬治療における削爪は標準治療といえる?医師が解説する正しい位置づけ

水虫

爪白癬(爪の水虫)は見た目の問題だけでなく、放置すると厚みの増加や変形によって歩行時の痛みにつながることもあります。そのため、爪を薄く削る“削爪(さくそう)”という処置を見聞きする方も多いのではないでしょうか。ここでは、削爪の役割や治療の中での位置づけについてわかりやすく整理します。

爪白癬の基本的な治療方針

現在、爪白癬の標準的な治療として最も推奨されているのは、抗真菌薬による治療です。特に、内服薬(飲み薬)は治癒率が高く、広く標準治療として位置づけられています。代表的な薬にはテルビナフィンやイトラコナゾールなどがあります。

加えて、軽度の場合には外用薬(塗り薬)も使用されますが、爪の厚みが増し成分が浸透しにくい例では期待される効果が現れにくいことがあります。

こうした背景から、爪の厚みを減らすための処置が補助的に行われるケースがあります。

削爪(ポリッシャー・電動リューター)の位置づけ

爪を削る処置は、医学的には「補助療法」という位置づけになります。つまり、単独での治療として“標準治療”とは呼べないものの、薬の効果を高める目的で併用されることが多いということです。

例えば外用薬を使用する際、厚く変形した爪では薬剤が内部まで届きにくいため、表面を削って浸透しやすくする意味があります。これは医療機関でも実際に行われている一般的な方法です。

電動リューターやポリッシャーを用いる削爪は、いわゆる足爪ケア専門のクリニックや皮膚科で採用されており、“標準治療の補助として認められるケア”と表現すると正確です。

削爪が役立つケースと注意点

削爪は以下のようなケースで特に効果を発揮します。

・爪が厚く、外用薬が効きにくい場合
・爪が変形して痛みが出ている場合
・日常生活で靴圧などを受けやすい場合

一方で注意点もあります。過度に削りすぎると痛みが出たり、爪が割れやすくなるリスクがあります。また、専用機器を用いた処置は衛生管理の面からも必ず医療機関で行うのが望ましいとされています。

セルフで行う削爪は推奨される?

市販のやすりなどを用いて軽く表面を整える程度であれば問題ありませんが、電動リューターの使用は基本的に推奨されません。専門知識がない状態で削りすぎるケースがあるため、安全性の観点からは医療機関でのケアが推奨されます

特に糖尿病を持つ方や血流障害がある方は、爪トラブルが重症化しやすいため、セルフケアは避けるべきです。

治療を成功させるためのポイント

爪白癬は治癒までに時間がかかる疾患です。治療を成功させるためには、以下のポイントを押さえましょう。

・医師の判断のもと、内服薬・外用薬を継続する
・必要に応じて削爪を併用し、薬を浸透しやすくする
・靴や靴下の蒸れを防ぎ、再感染を予防する
・家族内感染を防ぐため、バスマットの共有を避ける

実際に治療した患者の例では、「爪が厚すぎて薬が効かないと思っていたが、削爪を併用したことで治療効果を実感できた」という声もあります。

まとめ

削爪は爪白癬の“標準治療そのもの”ではなく、標準治療(抗真菌薬治療)を補助するためのケアとして位置づけられます。特に爪が厚い場合には治療効果を高める手段として有効で、医療機関でも一般的に行われています。安全性を確保するためにも、専門の医師に相談しながら治療を進めることが大切です。

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