耳の後ろを曲げて耳垢掃除をしていたら、なんだか耳たぶまで曲がったように感じて「引っ張ったから?元から?大丈夫?」と不安になることがあります。この記事では、耳たぶの形や曲がりが起きるメカニズム、引っ張った影響、そしてどんなときに注意すべきかをわかりやすく整理します。
耳たぶや耳の後ろが“曲がる”ように感じる仕組み
まず、私たちの外耳(みみの外側)は、主に「軟骨」と「皮膚」で構成されています。耳たぶ部分(耳垂〈じすい〉)は軟骨を含まず、柔らかな脂肪と皮膚でできています。([参照](https://www.verywellhealth.com/outer-ear-anatomy-5094768))
そのため、耳の後ろや耳たぶを持って引っ張ったり曲げたりすると、一時的に皮膚や軟らかい組織が折れたり曲がったりする感覚が出やすいのです。
引っ張ったから曲がった?それとも元から?
「引っ張ったら曲がった」という感覚を抱くケースは次のような状況が多いです:
・耳たぶや耳の後ろを手で強く引っ張って、そのまま曲がったままになったように感じる。
・軟骨部分(耳の上・外側)ではなく、耳たぶなど柔らかい部分が曲がって見える。
一方、「もともと曲がっていた可能性」があるケースもあります。例えば、先天的に耳の軟骨の折れ目・癖が強く、普段から耳たぶや耳の後ろのラインに曲がりがある人も。外耳の変形は生まれつきまたは幼少期の圧迫・癖によるものという報告もあります。([参照](https://www.clevelandclinic.org/health/diseases/24904-ear-deformity))
実例:引っ張った後に気になったケースと対応
例1:掃除中に耳たぶを背後から軽く引いたところ、鏡で見ると耳たぶの付け根がくぼみ、少し「折れた」ように見えたが数分で元に戻った。→この場合、皮膚や小さな血管・リンパの一時的な圧迫が戻ったと考えられ、通常問題ありません。
例2:耳の後ろを無理に押したり曲げたりして、そのまま耳たぶの付け根が凹み・赤くなった。翌日になっても凹みが残り、痛みも出てきた。→このときは「軟骨下・皮膚下の挫傷」や軽い炎症の可能性があるため、触らず安静を優先し、必要なら耳鼻科へ相談を検討します。
どんなときに注意・受診を考えるべきか?
次のようなサインがあるときは、専門医の受診を検討してください。
- 耳たぶ・耳の後ろが強く凹み・変形が数日以上残る
- 耳に痛み・腫れ・熱感がある(例:穿刺部位・ピアス跡に近い部位など)
- 聴こえに影響が出た、耳鳴り・めまいを伴う
特に、ピアス・耳の圧迫・ケガなどがきっかけの場合、軟骨膜炎(Perichondritis)などの可能性もあります。([参照](https://en.wikipedia.org/wiki/Perichondritis))
セルフケアでできることと避けたほうがいい習慣
耳たぶ・耳の後ろを掃除する際のポイントとして、次のような注意点があります。
- 耳たぶやその後ろを強く引っ張ったり、無理に曲げたりしない。
- 耳垢掃除は綿棒などではなく、外耳道の入り口をやさしく拭う程度に留める。
- 耳回りに赤み・痛み・違和感があれば、掻きむしったり圧迫したりせず安静にする。
たとえば、耳掃除時に「少し耳を引っ張って奥を見よう」という習慣があると、無意識のうちに皮膚・軟骨を変形させてしまうリスクがあります。普段から“やさしく触る”という意識を持ちましょう。
まとめ
耳たぶが“曲がる”ように感じたとき、多くは「皮膚・軟らかい組織が一時的に折れた・曲がった」という軽いメカニズムによるものです。引っ張った直後であれば、数分から数時間で元に戻ることも少なくありません。
ただし、痛み・腫れ・変形が残る場合は軽視せず、耳鼻科など専門医に相談するのが安心です。耳掃除や手入れをする際は、“強く引かない”“無理に曲げない”という習慣を今一度心がけましょう。


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