涙点プラグを使用していても外れやすい、または涙点が広がってきて効果が続かないという悩みを抱える方は少なくありません。特に重度のドライアイでは、より根本的な治療として「涙点焼灼(涙点閉鎖術)」という手術が検討されることがあります。この記事では、この治療法の特徴や適応、福岡で受ける際の病院選びのポイントを詳しく解説します。
1. 涙点焼灼(涙点閉鎖術)とは
涙点焼灼とは、涙の排出口である涙点を熱で焼き固めて閉じる手術です。涙点プラグのように取り外しが可能な一時的な処置ではなく、永久的に閉じる効果を目的としています。
方法としては、電気メスやレーザーを用いて涙点の周囲組織を熱変性させ、涙が排出されないようにするものです。施術は外来で行われ、局所麻酔下で約10〜15分ほどで終了します。
プラグが頻繁に外れる方や、涙点の形が変形してきた方には、この焼灼法が有効とされています。
2. 涙点プラグと焼灼の違い
項目 | 涙点プラグ | 涙点焼灼 |
---|---|---|
持続期間 | 一時的(外れる場合あり) | 半永久的 |
施術時間 | 数分 | 10〜15分 |
費用 | 保険適用(数千円程度) | 自費または保険適用外の場合あり |
再開通の可能性 | 高い | 稀に再開通することもある |
涙点焼灼は効果が長持ちしますが、元に戻すのが難しいため、医師と十分に相談してから行うことが大切です。
3. 涙点焼灼を行っている病院はどこ?
この手術は一般の眼科クリニックでは対応していないことも多く、大学病院や総合病院の眼科で実施されるケースが多いです。特に、ドライアイの専門外来や角膜外来を持つ医療機関が適しています。
福岡県内では、次のような病院で涙点閉鎖術を扱っている場合があります。
- 九州大学病院 眼科(福岡市東区)
- 久留米大学病院 眼科(久留米市)
- 福岡大学病院 眼科(城南区)
- 福岡赤十字病院や済生会福岡総合病院などの総合病院
ただし、これらの施設でもすべての症例に対応しているわけではないため、受診前に「涙点焼灼を希望している」と電話で確認するとスムーズです。
4. 手術前に知っておきたい注意点
涙点焼灼は安全性の高い処置ですが、いくつかのリスクや注意点もあります。
- 涙が多く残りすぎると目の表面がべたつく
- 焼灼後、まれに再開通することがある
- 重度のドライアイでは追加治療が必要なことも
また、施術前に点眼治療やプラグの再装着で改善しないかを確認することが一般的です。医師は涙の分泌量や角膜の状態をチェックしたうえで、適応を判断します。
5. まとめ
涙点焼灼(涙点閉鎖術)は、涙点プラグが外れやすい人や重度のドライアイに悩む方にとって有効な選択肢です。
福岡では、大学病院や大規模な総合病院の眼科で相談できる場合が多いため、まずは紹介状をもって受診するのがおすすめです。
自己判断せず、信頼できる眼科専門医と相談しながら、自分に最適な治療法を見つけていきましょう。
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