毎年の花粉症で市販薬を使っても今年は鼻水や鼻づまりがひどくて効かない――そんな経験をしている人も多いようです。本記事では、なぜ市販薬が効きにくくなるのか、そして病院で受けられる治療の可能性について整理します。
なぜ市販薬で効かないことがあるのか
まず、市販の花粉症薬(主に抗ヒスタミン薬)は、「軽〜中程度の症状を抑えること」を想定して作られています。そのため、症状が重い・鼻づまりがひどい・アレルギー反応が強い人には十分な効果を発揮しない場合があります。[参照]
また、その年の花粉飛散量の増加や、黄砂・大気汚染など環境の変化、あるいはアレルギーの重症化によって、いつもと同じ薬では効果を感じにくくなることがあります。[参照]
病院(耳鼻科・アレルギー科)で受けられる“効く薬/治療”の選択肢
市販薬で苦しい場合、医師の診察を受けることで、より効果の高い薬や治療方法を提案してもらえます。たとえば、抗ヒスタミン薬より強力な ステロイド点鼻薬・点眼薬 や、必要に応じて内服ステロイド薬が処方されることがあります。[参照]
また、最近では症状が重く、市販薬・通常の内服薬でも効かない人を対象に、免疫療法(舌下免疫療法や注射治療など)を行っている医療機関もあります。根本的な体質改善を目指す方法として選ばれます。[参照]
どんな人が“病院受診”を検討すべきかの目安
- 市販薬(抗ヒスタミン薬など)を数種類試しても効果がない
- 鼻水・鼻づまり・くしゃみが1日中続き、生活や仕事に支障をきたす
- 目のかゆみや充血、鼻づまりなど鼻以外の症状も強い
- 花粉シーズンが長引いている、あるいは毎年悪化傾向にある
病院での受診時に確認されやすいこと・伝えたいこと
受診時には、これまで使った薬の種類・量・効果の具合、症状の出やすいタイミングや環境(外出頻度・花粉の多い日・黄砂や大気汚染の有無など)を伝えるのが大切です。
そのうえで、医師に「いまの症状に合った薬/治療」「点鼻や点眼、または免疫療法の提案」が可能かどうか相談してみるとよいでしょう。症状の原因が花粉だけでなく、副鼻腔炎・アレルギー性鼻炎・ダニなど複合している場合もあるため、適切な診断が重要です。[参照]
まとめ ― 市販薬で効かないなら“我慢せず受診”を検討すべき理由
市販薬は軽い花粉症には便利ですが、花粉飛散の増加やアレルギーの重症化によって効きにくくなることがあります。そんなとき、病院では市販薬より強力な薬や、症状の根本対策となる免疫療法などが受けられる可能性があります。
「薬を変えても改善しない」「症状が強くて生活に支障がある」という場合は、自己判断せず耳鼻科・アレルギー科に相談することで、辛い症状から抜け出せる可能性があります。


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